八戸市教育委員会が取りまとめる国の天然記念物「蕪島ウミネコ繁殖地」の保存活用計画の概要が判明した。基本方針では次世代への継承を目指す姿勢を示し、ウミネコを襲うキツネなどの天敵対策や、観光客への観察マナー向上の取り組み強化が盛り込まれた。
保存活用計画の概要
計画は文化財保護法に基づき、繁殖地の保存・活用を適切に行うための指針。有識者による検討会議と市教委の協議が最終段階に入っており、今月中にも計画案が公表される見通しだ。市教委はパブリックコメントで市民の意見を募った後、文化庁に計画の認定を申請する。計画期間は10年間。
計画では、蕪島でウミネコが住民に愛され、繁殖規模が維持されてきたことを踏まえ、「文化財の保存・活用のモデルケース」になり得ると重要性を強調。近年の飛来数については、ドローンを使った測定などから「おおむね3万羽前後で推移」と分析し、蕪島を「我が国の代表的な繁殖地で、ウミネコの観察も容易に行える」と評価している。
観光客へのマナー啓発
一方、蕪島では現在、観光客がウミネコに接近し過ぎる場面も見られ、観察マナーの周知が急務となっている。計画では、「ウミネコに触れず、なるべく距離を取って」「自力で餌を取る能力を失うので、餌付けを行わないで」などマナーの注意点を例示。車の走行やドローンの飛行についても、ウミネコに被害が出ないよう注意喚起に努める必要性を打ち出している。
今後の活用方針
また、〈1〉観光〈2〉教育〈3〉調査研究の3分野で今後の蕪島の活用方針を示す。教育面では、学校教育と社会教育の両面で活用することが「市民の愛着を醸成する」と効果を期待している。



