休日部活の地域展開、指導者不足や保護者負担が課題 茨城県内自治体アンケート
休日部活地域展開、指導者不足や保護者負担が課題

茨城県内の市町村を対象にしたアンケートで、休日部活動の地域展開に関し、回答自治体の95%が「指導者の確保」を最大の課題として挙げたことが分かった。笠間市立岩間中学校では、生徒たちの熱意によって休日練習が再開された一方、種目や地域によるばらつきや保護者の送迎負担、運営費不足など、多くの課題が浮き彫りとなった。

生徒の声で休日練習再開、指導者確保に奔走

笠間市立岩間中学校の女子ソフトテニス部では、今年度から市直営の地域クラブが休日部活動を担うことになったが、指導者が確保できず、4月の休日は活動できなかった。3年生らは「6月の引退試合が近く、練習を減らしたくない」と市教育委員会などに働きかけ、約30年の運動部指導経験がある木村清悦さん(71)と平日の顧問を務める萩太優教諭(25)が協力。5月の土曜日、テニスコートには部員の元気なかけ声が戻った。

指導者不足の背景、種目でばらつき

アンケートでは、指導者不足の背景として「そもそも人材がいない」「地域住民や保護者の地域展開への理解不足」が指摘された。高萩、筑西、稲敷、鉾田市、大子町など18市町は「部活動の受け皿になる団体がない」ことを課題に挙げ、種目によってもばらつきが大きいことが明らかになった。

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保護者負担、送迎や費用で格差

石岡市や北茨城市など28市町村は「保護者の送迎負担」を課題とした。常陸太田市からは「『送迎が難しく、地域クラブに入れない』という生徒が一定数いる」との切実な声が上がった。また、かすみがうら市や東海村など13市町村は「家庭の支払い能力の格差」を懸念。家庭負担は運営団体や活動日数によって月1000円程度から7000円程度と大きな幅があり、現在はボランティアで実施している地域や、費用を「未定」「検討中」とする自治体も多い。

運営費不足、地域格差の懸念

「地域クラブの運営費不足」に悩む自治体は多く、茨城町は「財政力が乏しい市町村は、費用を保護者に求めることとなり、地域格差が生じる」と指摘。国に財政支援を求める声もあった。一方、守谷市は「ふるさと納税型クラウドファンディングで財源を確保している」と回答した。

広域連携の必要性、専門家が指摘

国は2031年度までに休日部活動の地域展開完了を目指すが、アンケートでは多くの課題が浮き彫りとなった。中学生人口の減少や自治体の財政力など、市町村単位では解決が難しい問題もあり、地域事情に沿った国や県のサポートが求められる。茨城大学教育学部の上地勝教授(学校保健学)は「自治体の人口規模や各種目の競技人口に合わせて、実現可能な形で実施されていくだろう」と述べ、指導者や活動場所の確保には「複数自治体による広域連携が必要だ。大学がある自治体では、他自治体の地域クラブにも施設を貸したり、近隣自治体から通う学生に指導者になってもらうことができるのではないか」と指摘した。

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