ブリンケン米国務長官は17日、ロシアが核兵器を搭載した衛星の開発を進めていると警告し、このような動きは国際的な安全保障の枠組みを不安定化させると批判した。同長官は声明で「ロシアが宇宙空間に核兵器を配備する可能性は憂慮すべきものであり、新たな脅威となる」と述べた。
ロシアの核衛星開発の詳細
米国務省によると、ロシアは対衛星攻撃能力を持つ核搭載衛星の開発を進めているという。この衛星は、軌道上で他の衛星を破壊したり無力化したりすることを目的としており、核爆発によって広範囲の衛星に損傷を与える可能性がある。ブリンケン長官は「これは宇宙空間を戦闘領域に変える試みであり、全ての国の宇宙利用を脅かす」と強調した。
米国はこれまでに、ロシアが2022年2月のウクライナ侵攻以降、宇宙兵器の開発を加速させていると非難してきた。今回の警告は、米国がロシアの動きを監視し、同盟国と情報を共有していることを示すものだ。
国際社会への影響
ブリンケン長官は、ロシアの核衛星開発が「宇宙条約」などの国際的な取り決めに違反する可能性があると指摘。宇宙条約は、宇宙空間での大量破壊兵器の配備を禁止している。同長官は「ロシアの行動は、宇宙の平和利用を推進する国際社会の努力を損なう」と述べ、ロシアに対し開発の中止を求めた。
また、米国は同盟国と協力し、宇宙空間での軍備管理の新たな枠組みを構築する方針だ。ブリンケン長官は「我々は宇宙空間での責任ある行動を促進し、全ての国の利益を守るために取り組む」と語った。
専門家の見解
軍事専門家は、ロシアの核衛星開発が現実のものとなれば、衛星通信やGPS、気象観測など、民生用の宇宙インフラにも深刻な影響を及ぼすと警告する。また、核兵器の宇宙配備は、偶発的な核戦争のリスクを高める可能性もある。
一方、ロシアは米国の主張を否定しており、宇宙空間での軍備競争を非難している。ロシア外務省は「米国は根拠のない非難で緊張を高めている」と反論している。



