中国スパイ活動、求人サイトを通じて拡大
中国の情報機関が、IndeedやLinkedInなどの求人サイトやビジネス特化型SNSを悪用してスパイを勧誘している実態が明らかになった。英米加豪ニュージーランドの5カ国で構成される情報共有同盟「ファイブアイズ」が6月5日までに報告書を発表し、警戒を呼びかけている。
報告書によると、中国の情報機関関係者は、中国国外に拠点を置く人材紹介会社やコンサルティング会社の関係者を装い、外交や防衛に関する分析を行う人材を募集する偽の求人広告を掲載。応募者にはまず、対中関係やインド太平洋地域の安全保障などをテーマにした「お試しの報告書」の作成を求める。
その後、より機密性の高い情報を含む報告を求める段階に移行し、連絡手段を暗号化されたメッセージアプリに切り替える。報告書一件につき数千円から数千万円の報酬を、PayPalなどのオンライン決済サービスを使って支払っているという。
標的は政策関係者や研究者、記者
標的となるのは、機密情報を扱う資格を持つ政府や軍の関係者に加え、研究者や記者、政策研究機関(シンクタンク)の職員ら。報告書は、たとえ一般公開された情報であっても、より精緻な他の情報と組み合わせることで、構成国の政策や軍事戦略の全体像を把握され、最前線にいる要員の命を危険にさらす恐れがあると警告している。
すでに特定された中国の協力者たちは、追跡され、解雇され、機密情報の取り扱い資格を剥奪されるという。ファイブアイズは、中国によるオンライン求人サイトでのスパイ勧誘を警戒し、関係機関に対策を促している。



