トランプ氏の北朝鮮核「57発」発言、情報源喪失の懸念も
トランプ氏の北朝鮮核「57発」発言、情報源喪失の懸念も

トランプ米大統領は8月19日、記者団に対し、北朝鮮の金正恩総書記について「彼は57発の非常に強力な核兵器を持っている」と述べた。米大統領が公の場で北朝鮮の核兵器数の具体的な数値に言及するのは極めて異例だ。

北朝鮮問題に携わった日米の現・元当局者は、トランプ氏の政治的な思惑が先行し、場合によっては情報源を失うことにもつながりかねないと指摘している。

核弾頭数の推計に幅がある理由

スウェーデンのストックホルム国際平和研究所は6月、年次報告書で北朝鮮が保有する核弾頭数を約60発と推定した。韓国の安圭伯国防相は8月20日、韓国の民間研究機関などの推計として「80~120発程度とみている」と述べた。ただし、韓国軍として公式に確認した数字ではないとも説明し、「正確な数値に言及するのは限界がある」と語った。

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米国は、寧辺の原子炉から出る水蒸気を衛星で観測するなどして運転状況を推定し、使用済み燃料棒を再処理した兵器用プルトニウムの量を概算しているとされる。ウランを濃縮する遠心分離器の稼働状況については、設置場所の地表温度を赤外線などで測定して把握しているとみられる。

核物質の転用状況も考慮

核兵器は規模や種類によって使用する核物質に違いが出る。技術が進歩すれば必要な核物質も少なくなるため、核物質をどの程度核兵器に転用したのかも把握する必要がある。

第1次トランプ政権で米朝協議に関与した元当局者A氏は「核兵器の数は、大体把握できる核物質の保有量から概算したものだ」と語る。A氏は「研究機関などの推計値に全て幅があるのはこのためだ」とも指摘している。

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