中国とロシアが軍事協力を強化している。ウクライナ侵略を続けるロシアは中国の軍民両用製品やドローン(無人機)技術を必要とする一方、中国は将来の台湾侵攻を見据えてロシア軍の実戦経験を共有したい思惑がある。北朝鮮が露骨な対露軍事支援を進める中、中露朝の軍事協力は「三国同盟」に発展するのか。
中国の秘密裏の軍事支援
中国はウクライナ戦争で「中立」を強調してきたが、裏では直接的な軍事支援に踏み切ったようだ。ロイター通信は5月、中国軍が昨年後半にロシア軍兵士約200人を秘密裏に訓練したと報じた。訓練を受けた兵士の一部はその後、ウクライナとの戦闘に参加したという。
中露の高官は昨年7月、北京や南京などの軍事施設でロシア兵約200人にドローンや電子戦などの訓練を施すことで極秘に合意。その後、実際に訓練が行われたとされる。
中国軍兵士のロシアでの訓練
一方、ウクライナ英字紙「キーウ・ポスト」は7月、550人以上の中国軍兵士がロシアの軍事施設で訓練を受けたと伝えた。ウクライナ国防省情報総局によると、中露間で「士官候補生や教官、科学技術要員の相互インターンシップ」が定着しているという。
「2024年以降、中国軍の兵士がロシア南部ボルゴグラード近くの軍事施設でドローンや市街戦の訓練を受けてきた」と報じたのは英誌エコノミストだ。1979年の中越戦争を最後に実戦を経験していない中国は「台湾を征服するために最新の戦場の教訓とデータへのアクセスを必要としている」と指摘した。
パワーバランスは中国側に
中露の軍事協力を巡って注意すべきは、ウクライナ戦争が泥沼化する中でパワーバランスが中国側に傾いている点だ。中国は台湾有事への米国の介入を抑止するために戦略原潜と攻撃型原潜の開発を重視。エコノミストは、潜水艦の静粛性に関するロシアの先進技術を中国がある程度得ているとの専門家の見方を紹介した。
米国の安全保障専門家は、中国が海上民兵の運用についてもロシアの「自動化された指揮・統制システムと技術」を学習していると懸念を示す。



