ロシアの全面侵攻が続くウクライナで、ユリヤ・スビリデンコ首相(40)が近く辞任する見通しとなった。ゼレンスキー大統領は12日、SNSへの投稿でスビリデンコ氏と協議した結果、「内閣の刷新が必要だ」との考えを明らかにした。今回の人事は、特に米国のトランプ政権との関係を見据えた外交体制の強化が目的とみられる。
ゼレンスキー氏、政治戦略の転換を示唆
ゼレンスキー氏は投稿で「ウクライナは政治戦略を転換しつつある」と述べ、適切な人材配置の重要性を強調。スビリデンコ氏に対してはその働きぶりを高く評価し、「主要なパートナー国との関係」を担当するポジションを提案したという。具体的な役職は明らかにされていないが、駐米大使への就任が複数のメディアで報じられている。
スビリデンコ氏の経緯と駐米大使交代の動き
スビリデンコ氏は第1副首相兼経済相として、2025年4月に米国との経済協定締結交渉を主導。その功績が認められ、同年7月に首相に就任した。トランプ米政権との関係は良好で、駐米大使に起用されるとの観測が強まっている。一方、インタファクス・ウクライナ通信によると、現職のステファニシナ駐米大使が最近、「個人的な事情」を理由に辞任を申し出ていたという。
首相後任候補と今後の展望
首相の後任候補としては、国営企業のCEO経験者などが名前が挙がっている。ゼレンスキー氏は内閣改造を通じて、戦時下の政治体制を強化し、国際社会、特に米国との連携を一層深める狙いがあるとみられる。ウクライナはロシアの侵攻開始以来、西側諸国の支援を背景に持ちこたえてきたが、今後の和平交渉や復興を見据えた政権運営が問われている。



