米調査機関ピュー・リサーチ・センターが2026年7月15日に公表した世界36カ国・地域を対象とした調査で、中国への好感度が米国を上回ったことが明らかになった。トランプ米大統領が高関税政策や国際秩序を軽視する行動を繰り返した結果、米国への信頼が著しく低下している実態が浮き彫りとなった。
調査概要と結果
調査は2026年2月8日から5月13日にかけて実施され、36カ国・地域の約4万2千人を対象とした。それによると、2023年のバイデン前政権時から第2次トランプ政権発足直後の2025年までは米国の好感度が中国を上回っていたが、2026年には米国が36%に対し中国が46%と逆転した。
国・地域別では、アジアや欧州、南米、アフリカなど27カ国で中国を好意的に見る割合が米国を上回った。特に、安全保障問題などでトランプ政権と対立する場面の多い欧州各国で米国への好感度が悪化した。英国、イタリア、ドイツ、フランス、オランダなどではこの1~2年で中国への好感度が米国を上回った。米国の隣国であるカナダとメキシコでも中国の好感度が高かった。
米国優位の国々
一方、米国を中国より好意的に見る人が多かったのは日本、フィリピン、韓国、インド、イスラエルなど9カ国だった。これらの国々は中国を脅威と捉えたり、安全保障で米国に依存している。中国を好意的と見る割合は日本が11%と最も低かった。
指導者信頼と世界貢献
米中両国の指導者に対する信頼度でも差が開いた。トランプ大統領を信頼する割合は調査対象国全体で平均23%だったのに対し、中国の習近平国家主席は34%と上回った。また、「世界の平和と安定に寄与している」との評価でも中国が米国をリードした。
ピュー研究所の担当者は「トランプ政権の『アメリカ第一主義』が同盟国を含む多くの国で反発を招き、中国への相対的な評価を押し上げた」と分析している。



