100万円が13年で1118万円に…橘玲が教えるインフレ世界で資産を増やす方法
100万円が13年で1118万円に…橘玲が教える資産増加法

作家の橘玲氏は、2026年6月21日に刊行した新著『プアジャパン インフレ世界を生き抜く資本戦略』(プレジデント社)の中で、急速に進むインフレで生活に困窮する人がいる一方、投資で資産を激増させている人もいる現状を指摘。「何もしないでいたら、生きているだけで貧乏になる。この『インフレ世界』でどのように家計の富を守り、増やしていくかをみなさんと一緒に考えていきたい」と述べている。

インフレリスクは金融市場でヘッジ可能

橘氏は、2026年2月に米国とイスラエルがイランへの大規模な軍事攻撃を実施し、最高指導者ハメネイ師を殺害した出来事を例に挙げる。イランは報復としてサウジアラビアやアラブ首長国連邦、カタールなどの石油施設をドローンで攻撃し、ホルムズ海峡を封鎖。原油やLNG価格が高騰し、中東の石油に依存する日本経済への深刻な影響が懸念された。こうした個人の努力ではどうしようもない「不確実性」に対して、橘氏は「経済的なリスクは金融市場でヘッジできる(保険をかけられる)」と強調する。

ギリシャ危機と富裕層のパーティ

橘氏は2008年の世界金融危機後のギリシャを例に挙げる。GDPが25%縮小し、失業率は約27%、若年層に限れば60%に達した。医療・社会保障が縮小され、自殺者やホームレスが増加。首都アテネでは、EUの支援条件に反発する大規模な抗議デモが発生し、二大政党制が崩壊し、「反緊縮」を掲げる急進左派連合の政権が誕生した。橘氏は混乱のさなかのギリシャを訪れた経験を語り、アテネ中心部のシンタグマ広場に1000人以上のデモ隊が集まる一方、わずか100メートル離れた高級ホテルのバンケットルームでは富裕層がタキシードとイブニングドレスでシャンパンを片手に談笑していた光景を紹介。この対比から、経済的混乱の中でも適切な資産運用で富を守れることを示唆している。

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「外圧」が変えた日本のデフレ

橘氏は、日本が長年デフレに悩まされてきたが、「外圧」によって状況が変わったと指摘。具体的には、国際的な資源価格の高騰や金融政策の変化がインフレを加速させ、給料は上がっているのに生活が苦しいという paradox が生じている。日本は「みんなが平等に貧しくなった」と表現し、国家に頼っても応えてくれない現実を直視すべきと訴える。

100万円が1118万円に—具体的な投資戦略

橘氏は、13年間の投資で100万円が1118万円に増えるシミュレーションを示し、インフレに負けない資産形成の重要性を説く。具体的な投資対象については、金融市場でリスクをヘッジする方法として、株式や投資信託などの活用を推奨している。ただし、本稿は著書の一部を再編集したものであり、詳細な戦略は書籍に譲っている。

「仕組み」を知ることの重要性

橘氏は、経済的なリスクに正しく対処するためには、金融市場の「仕組み」を理解することが不可欠だと強調。不確実性の高い世界では、個人の努力だけでは限界があるが、適切な投資行動によって資産を守り、増やすことが可能だと結論づけている。

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