2024年、生成AI(人工知能)スタートアップへの世界の投資額が前年比約3倍の1.2兆円(約80億ドル)に急拡大したことが、調査会社CBインサイツの最新リポートで明らかになった。第4四半期だけで約3000億円が投じられ、年間を通じて大型調達ラウンドが相次いだ。
大型案件が牽引、OpenAIやAnthropicが記録的な調達
特に目立ったのが、OpenAIによる約100億ドル(約1.5兆円)の調達や、Anthropicの約40億ドル(約6000億円)の資金調達など、トップ企業への巨額投資だ。これらの大型案件が全体の投資額を押し上げた形だ。CBインサイツのアナリストは「生成AIへの関心は依然として高く、2025年もこの傾向が続く可能性が高い」と指摘する。
地域別では米国が圧倒、日本も存在感
地域別では米国が全体の約8割を占め、圧倒的なシェアを誇る。一方、日本からはPreferred NetworksやSakana AIなどが大型調達を実施し、アジア太平洋地域では存在感を示した。欧州ではMistral AIが約6億ドルを調達し、地域全体の投資を牽引した。
セクター別ではヘルスケアや金融が追随
セクター別では、生成AI関連のヘルスケアや金融テクノロジー向けの投資も拡大。ヘルスケア分野では創薬支援AI、金融分野ではリスク管理やチャットボット向けのAIスタートアップが資金を集めた。CBインサイツは「生成AIは特定の業界に限らず、幅広い分野で応用が進んでいる」と分析する。
2025年の展望:バブル懸念も
投資の急拡大に伴い、一部の専門家からはバブル懸念も出ている。しかし、CBインサイツのレポートは「生成AIの実用化が進み、収益を上げる企業も増えている。適正な評価が求められるが、長期的な成長余地は大きい」と楽観的な見方を示している。2025年も引き続き、大型調達や新興企業の台頭が予想される。



