修理代30万円でも客殺到、横浜の靴店2代目が見つけた独自戦略
修理代30万円でも客殺到、横浜靴店の独自戦略

横浜市郊外のシャッター商店街に佇む小さな靴修理店「ハドソン靴店」が、国内外から年間1200足以上の修理依頼を受け、平均月商700万円を売り上げている。修理代は数十万円に及ぶこともあり、他店で「直せない」と断られた靴が最後にたどり着く場所として知られる。2代目店主の村上塁さん(43)は、創業者の急逝で28歳で店を継ぎ、独自の戦略で「世界中から選ばれる店」へと変貌させた。

年間1200足、平均月商700万円の秘密

ハドソン靴店は、5〜6坪の狭い工房に靴仕上げの機械や革包丁、インクなどの道具が所狭しと並び、修理待ちの靴の箱が積み上がる。村上さんはその合間で、一足一足手作業で修理にあたる。納期は最短で1週間、時には12カ月以上かかることもあるが、客足は途絶えない。個人店の多くが月商100万円の壁に直面する中、同店は平均700万円を売り上げ、毎年黒字を維持している。

「断られた靴」にチャンスを見出す

村上さんが店を継いだ当初は閑古鳥が鳴いていた。しかし、他店で修理を断られた靴を引き受けるうちに、独自のニッチ市場を開拓。高額な修理代を支払う顧客は「靴ではなく、思い出にお金を払っている」と語る。旧日本軍のブーツの修理に30万円を支払う客もいるという。

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職人技を公開する異色の経営

村上さんは、職人の世界ではタブーとされてきた技術の公開を積極的に行い、YouTubeで修理工程を配信。また、個人経営が多い靴修理業界でチーム経営を導入し、効率化を図った。師匠の教え「常に頭を使って、生き残って稼げ」を胸に、技術だけでなく商売の先を見据えた戦略が成功を生んでいる。

「選ばれる店」になるために

村上さんは「技術は手を動かせばうまくなる。商売はその先にある」と語る。高額な修理代でも顧客が納得する理由は、細部へのこだわりと、一足一足に込める想いだ。打ち合わせは2〜3時間に及ぶこともあり、時には修理をしない選択肢を提案することもある。こうした誠実な姿勢が、リピーターや口コミを生み、海外からも依頼が届くまでになった。

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