GPU余剰から一転、さくらインターネット急回復 国産クラウドの現在地
GPU余剰から一転、さくらインターネット急回復 国産クラウドの現在地

さくらインターネットは2026年度第1四半期決算で、GPUインフラ事業の好調により営業黒字に転換した。前年度は赤字に落ち込んだが、大型案件の獲得で状況は一変した。

GPUは一転、フル稼働に

復調のきっかけは、2026年2月の大型案件獲得だった。整備を終えたばかりの高性能GPU「B200」約1100基分を、国内の大手企業が2028年3月まで利用する契約を結んだ。

GPUの需給が緩む中、B200は「その性能をすぐに必要とする人は限られ、売るのが難しい」とみられていたが、4月には国立機関向けに約38億円、5月には国立情報学研究所向けに約25億円の案件を獲得。いずれも生成AI関連で、2027年3月までの提供が予定されている。

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業績急回復の背景

相次ぐ大型案件の獲得で、昨年度は余剰を抱えていたGPUはほぼフル稼働となった。2026年度第1四半期決算は、売上高が前年同期比48.6%増の111.3億円に拡大し、営業利益は12.3億円と、前年同期の4.5億円の赤字から急改善した。

通期業績予想も引き上げ、売上高455億円(前期比28.9%増)、営業利益25億円(前期は4億円の赤字)を見込む。一時は慎重姿勢を見せていたGPUの新規調達についても、260億円を投じ、2027年1月にエヌビディアの次世代GPU「ルービン」を導入する方針を決定した。

マイクロソフトとの協業が持つ意味

さくらインターネットは、マイクロソフトとの協業で中長期的な効果を見込む。AWSやマイクロソフトといった米ハイパースケーラーが圧倒的なシェアを誇る中、国産クラウドの旗手として、政府や自治体のシステムで利用される「ガバメントクラウド」参入に向けた準備を進めている。

田中邦裕社長は自身のX(旧ツイッター)で「昨年度は、大幅下方修正とGPUが余っているというポストを行いましたが、社員の頑張りとお客様のおかげで、パイプラインもしっかり構築でき、今はすべて稼働中です」と手応えを語った。

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