ファイナンシャルプランナーの谷口達也氏(にぐ先生)は、著書『10歳の子どもには毎週1000円渡しなさい』(飛鳥新社)で、子どもの金融教育におけるお小遣いの重要性を強調している。同氏によれば、月500円という低額のお小遣いは、子どもに「もらったお金は全部使う」という習慣を植え付ける危険性があるという。
お金は貯めるものという考えは古い
これまで主流だった「お金は貯めるもの」という価値観は、必ずしも間違いではないが、時代に合わない可能性がある。谷口氏は「金融とはお金が世の中を巡ることであり、株式や債券、投資信託など様々な金融商品が関わる。時代や経済状況によってお金の価値観は変わる」と指摘する。親の金銭感覚や価値観は子どもに継承されやすく、研究(Cebeci, Gizem Turna. 2024. “Intergenerational Transmission of Financial Biases.” Journal of Behavioral and Experimental Economics)でも親の行動や会話が子どもに影響を与えることが示されている。
月500円のお小遣いは少なすぎる
谷口氏は「小学生に月500円のお小遣いでは、子どもはすぐに使い切ってしまう。物価上昇が続く現在、500円ではファストフードやお菓子一つで終わってしまう金額だ」と警鐘を鳴らす。このような低額のお小遣いでは、子どもは常に全額を使い果たす習慣がつき、貯金や計画的な支出の経験ができない。
予算管理ができるようになることが大切
重要なのは、子ども自身に予算管理を経験させることだ。谷口氏は「毎週1000円を渡すことで、子どもは1週間の間に何にいくら使うか計画を立てるようになる」と説明する。これにより、限られたお金をやりくりする力が身につき、将来の浪費癖防止にもつながる。
金融教育を誤るとお金に困る大人になる
適切な金融教育を受けないと、子どもは大人になってから金融資産ゼロの状態に陥りやすい。谷口氏は「親がお金のセンスを高め、子どもに正しい金銭感覚を伝えることが、将来の経済的自立につながる」と述べている。また、金融リテラシーの向上はギャンブルや犯罪トラブルの防止にも効果的だという。



