アルプスアルパイン社長、AI車載の鍵はデータ連携 安全・安心領域で中国勢を意識
アルプスアルパイン社長 AI車載の鍵はデータ連携

空前のAIブームが自動車産業にも押し寄せている。車載電子部品大手アルプスアルパインの泉英男社長は、AI技術の進化が自動車の安全性や機能を大きく変えると指摘する。同社は東京都大田区に本社を置き、自動車向け電子部品で世界的なシェアを持つ。

AI搭載は突然ではない、10年前から機械学習

泉社長は「AIが突然車に搭載されるようになったという感覚はない」と述べ、10年ほど前から機械学習(マシンラーニング)が導入されていたと説明する。当時はアクセルの踏み込み方などのデータを学習させ、危険を判断していた。その後、ディープラーニング、生成AIへと技術が進化してきたという。

AIが効果を発揮する分野として、まず安全・安心の領域を挙げる。従来はアクセル操作など限られた情報から判断していたが、現在は車外の状況や運転者の状態など様々なデータを組み合わせて判断できるようになった。将来は視線や心拍、発汗といった情報も活用し、より正確に危険を検知できるようになると予想する。

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中国勢の台頭とSDV競争

中国勢の台頭について、泉社長は「中国は早い段階からSDV(ソフトウェア定義車両)に注力してきた」と指摘。SDVはソフトウェアの更新で機能を向上させる車両で、中国メーカーが先行している。泉社長は「最適なデータを渡すことが鍵」と述べ、車両から収集されるデータをいかに効果的に活用するかが競争力を左右すると強調する。

アルプスアルパインはセンサーやスイッチなど車載部品を手掛け、AI時代においてもデータの取得と提供で重要な役割を果たす。同社は車内外の環境データを収集するセンサー技術に強みを持ち、AIの判断精度向上に貢献する。

データ連携が生む新たな価値

泉社長は「AIに最適なデータを渡すことが、自動車の安全性や快適性を高める」と述べ、データの質と連携が重要だと強調する。例えば、運転者の生体情報(視線、心拍、発汗)を組み合わせることで、居眠り運転や急病などの危険を早期に検知できる。こうした技術は、自動運転の高度化にもつながる。

同社は2025年度までにAI関連の売上高を倍増させる目標を掲げており、自動車業界の変革をビジネスチャンスと捉えている。

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