暗号資産(仮想通貨)市場が「冬」の様相を呈する中、メルカリがコインチェックとの提携を発表し、取扱銘柄を5倍に拡大する攻勢に出た。ビットコインは最高値から半値に下落し、市場の熱狂は冷めているが、両社は強気の姿勢を崩さない。
提携の核心:銘柄数を3から15へ拡大
メルカリ子会社のメルコインは、従来のビットコイン、イーサリアム、XRPの3銘柄に加え、新たに12銘柄を追加。これにより取扱銘柄数は15となる。追加される銘柄には、シバイヌやドージコインといったミーム系暗号資産も含まれており、幅広い投資家のニーズに対応する。
メルコインの中村奎太CEOは、従来の3銘柄が「誰もが気軽に持てる入り口」としての役割を果たしたと評価。その上で、次のステージとして「誰でも持てる」から「もっと持ちたくなる」サービスへ進化させると説明した。
狙いは口座の「積み増し」より「稼働」
メルコインの口座数は累計400万(2026年3月末時点)。しかし、実際に取引を行ったのは約200万口座にとどまり、残りは休眠状態にある。中村氏は「アクティブな顧客を増やすことがビジネス戦略の中心」と述べ、今回の銘柄拡充で休眠口座の活性化を狙う。
メルカリ本体の月間利用者約2400万人は、国内の暗号資産口座総数1403万を大きく上回る。この巨大な顧客基盤を活用し、暗号資産取引の裾野を広げる戦略だ。
変わらない使いやすさ
メルコインの強みは、円換算表示、1円からの少額購入、数タップで完結するシンプルな操作性。これらの特徴はそのままに、選べる銘柄だけが取引所並みに増える。投資初心者でも安心して取引できる環境を維持しながら、選択肢を広げることで、休眠口座の活性化を図る。



