大手町から3駅「再開発されない街」根津の歴史と魅力
大手町から3駅「再開発されない街」根津の歴史と魅力

大手町から電車で3駅、東京メトロ千代田線の根津駅周辺は、再開発の波が及ばず、下町情緒が色濃く残る街として知られる。ショッピングセンター研究家・ライターの坪川うた氏が、その歴史と魅力を解説する。

路地の魅力と根津神社の賑わい

不忍通りや言問通りから一本内側へ入ると、住宅が密集する中にカフェや赤提灯の居酒屋、アートギャラリーが点在。車も通れない細い路地にはパン屋や個展を開くスペースがあり、歩く楽しさを感じさせる。

根津神社付近は観光地らしい活気にあふれ、特に外国人観光客が多く、4カ国語のおみくじが用意されている。

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江戸時代から続く街の変遷

文京区は武蔵野台地の東端に位置し、根津は低地にあたる。約1万年前、気温上昇で海水面が上がり、根津は浅海となったが、縄文時代末期に海水が後退し沖積低地が形成された。

江戸時代、根津は「江戸随一の私娼街」として繁栄。しかし明治10年(1877年)に東京大学が開設されると、学生が遊郭に通って勉強を怠る事態となり、遊郭は移転を余儀なくされた。その後、根津は再開発から取り残され、歴史的な街並みが残った。

再開発されない理由

坪川氏によれば、「根津は地形的に低地で水害リスクがあること、また歴史的経緯から大規模開発が進まなかった」という。さらに、「路地や神社など観光資源が点在し、住民の間に再開発を望まない空気がある」と指摘する。

現在も根津では、細い路地にパン屋や個展スペースが点在し、観光客と住民が混ざり合う独特の雰囲気が楽しめる。大手町からわずか3駅でありながら、時間の流れが異なるこの街は、訪れる人に新たな発見を与えている。

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