トヨタ新型エンジン、電動車前提に設計一新 小型化で全方位戦略支える
トヨタ新型エンジン、電動車前提に設計一新 小型化で全方位戦略

トヨタ自動車は、電動車への搭載を前提に設計を一新した新型エンジンの開発に注力している。ガソリン車だけでなく、ハイブリッド車(HV)やプラグインハイブリッド車(PHV)などへの搭載を見据え、従来の発想を転換。電気自動車(EV)が普及する中でも、多様なニーズに応える「全方位」戦略を支える技術と位置づける。

新型エンジンの開発現場

愛知県豊田市の本社工場にある「パワートレーン棟」には、エンジン技術者たちが働く空間があり、排気量1.5リットルの新型エンジンの開発最前線となる「ベンチ」と呼ばれる実験室が並ぶ。実験室ではエンジン本体を囲むように多数の配管やセンサーが設置され、性能検証や改良が続けられている。

パワートレーンカンパニーの野口知之ICE開発部長は「これまでとは違う新しいエンジンで、脱炭素に貢献していく」と話す。

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小型化による利点

従来のエンジンは燃焼効率など単体性能を高めてガソリン車に使うほか、必要に応じてモーターや電池と組み合わせてHVやPHVに仕立ててきた。一方、新型エンジンは電動車への搭載を前提に設計自体を見直す。

最大の特徴は小型化だ。エンジンの高さを従来より約10センチ低い約60センチまで抑えながら、出力向上も目指す。

エンジンの小型化により、車のボンネットを低く設計しやすくなり、燃費や航続距離に関わる空気抵抗を減らす「空力」の向上につながる。電動車向け部品も効率よく配置でき、前部を低くしたスタイリッシュなデザインも実現しやすくなる。

開発の背景にある市場変化

トヨタがエンジン開発を続ける背景には、自動車市場の変化がある。中国や欧州ではEVシフトが進む一方、米国では政策見直しなどを背景にHV人気が続く。新興国ではガソリン車の需要も根強い。さらに価格帯や車格によっても顧客の求める車は異なる。

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