奈良時代に都へ通じる東山道に設けられた不破関の跡地(岐阜県関ヶ原町)で、名古屋大大学院の梶原義実教授の研究室が中心となって進める発掘調査で、同時代では珍しい六角形とみられる建物跡が見つかった。2023年度に始まった調査の最終年度となる今回は、松尾地区と小関地区で計約41平方メートルを調査する予定で、研究者や学生ら約40人が20日から現地で作業を行っている。
六角形の建物跡を確認
梶原教授によると、松尾地区では土塁外側の斜面に盛り土をして作った平坦地が見つかり、建物の土台を支える細かな石の層や柱を立てたとみられる穴があった。同時に出土した瓦や須恵器、穴の位置などから、奈良時代半ばに六角形の建物があったと推測される。不破関跡では六角形の建物が複数見つかっており、梶原教授は「非常に珍しい」と話す。
不破関の重要性が判明
不破関は壬申の乱(672年)の後、8世紀初めに設けられた。同研究室ではこれまでに、遺跡中心部から政務を行う政庁や、土を盛って作られた防御施設「土塁」の部分から周囲を見張る望楼と推測される建物跡などを発見している。
梶原教授は「これまでの発掘調査で不破関の規模や役割を解明してきた結果、従来よりも政治、軍事、交通の各面で重要な関であることがわかった」とし、報告書を今年度末までにまとめ、成果発表を行うとしている。



