長野放送『土曜はこれダネッ!』放送23年目で枠拡大、歴代MCが座談会で裏話語る
『土曜はこれダネッ!』枠拡大、歴代MCが裏話語る

長野放送の情報バラエティー番組『土曜はこれダネッ!』(毎週土曜17:00~19:00 ※17:25~18:00は別番組)が、3日から放送枠を拡大し17時スタートとなる。放送23年目の節目を記念し、歴代MCの上小牧忠道、宮本利之、小川功二と、現MCの松山航大、益田美悠による座談会が行われ、番組誕生の舞台裏や長寿の理由、新たな挑戦について語った。

『とくダネ!』から影響、開始当初は迷走

2004年にスタートした同番組。座談会では、番組名が当時フジテレビで放送されていた『とくダネ!』から影響を受けていたことや、開始当初は方向性が定まらず“迷走”していたことなど、22年前の裏話も明かされた。

初代MCの上小牧は「当時、フジテレビで『とくダネ!』という人気番組があり、『これダネッ!』というネーミングはそこから影響を受けたのは確かです」と告白。当初はワイドショーのような番組を目指してコメンテーターを呼ぶなどしていたものの、「ニュースでもないしバラエティでもなし、とにかく迷走していた。手探りで始まったんです(笑)」という。

宮本も、開始前にスタッフらがタイトル案を出していたところ、ある日突然「これダネッ!」という名前が上層部から決まって降りてきたと回顧。「“タネ”にかけて、PRで駅前で種も配りましたよね(笑)」と懐かしんだ。

転機は「あなたに会えてよかった」

そんな番組が転機を迎えたのは開始から半年ほどたった頃。宮本と元お笑いタレントの末吉くんによる街歩き企画「あなたに会えてよかった」が始まり、事前情報のない“アポなし取材”で地域の人々に出会っていくスタイルを確立した。

宮本は「本当に全くのアポなしの割に面白い方々に出会えましてね。『身近なところにも、素晴らしい個性を持っている方がたくさんいらっしゃる』ということに、スタッフも我々も気がついたんです」と説明。「それが『これダネッ!』らしさの原点なのかもしれないですね」と振り返る。

22年以上にわたって番組で受け継がれてきたものについて、上小牧は「長野のテレビ局の中で、一番視聴者に近いのが長野放送だと自負していました」と語り、「親しみやすさ」を大切にしてきたという。宮本もキーワードに挙げたのは「視聴者目線」。「自分がカメラの前に立つというより、お茶の間でテレビを見ている感覚でMCをやっていた」と振り返った。

県内77市町村を巡る新コーナーも

放送枠拡大に合わせ、今秋から県内77市町村を巡る新たな「ふれあいコーナー」もスタートする。松山は、かつての「あなたに会えてよかった」のように「地域の方々と温かく触れ合える名物コーナーに育てていけたら」と意欲。一方で宮本は、現在はアポなし取材のハードルが上がっていることにも触れ、「『これダネッ!』だったら受けますよ、くらい視聴者の皆さんとの信頼関係を結べたら強い」と期待を寄せた。

「あなたにとって『これダネッ!』とは?」という問いには、上小牧は「手探りの船出」、宮本は「青春」、小川は「目に入れても痛くない子ども」と回答。現在MCの松山は「生活の一部」とし、「休日出かけていても『これは番組で紹介できるかな』と『これダネッ!』のことが常に頭の片隅にある」と明かした。

先輩たちからは、SNSやTVerも活用した次世代の番組作りや、手間と時間を惜しまない取材への期待も。宮本は「『視聴者ファースト』、その一点に尽きる」とし、「僕の夢は、孫と一緒に『これダネッ!』を見て『昔じいちゃん、この番組やってたんだよ』と自慢すること(笑)」と語った。

歴代MCから熱い言葉を託された松山は「いやぁ……重たいです(笑)」と苦笑しつつ、「裏を返せばそれだけ先輩たちが『これダネッ!』を愛しているんだなと。プレッシャーや責任を持ちつつ、今度は我々がバトンを受け継いで、さらに進化させていく」と決意を新たにした。