若年層のテレビ視聴、20代の7割がほぼ見ず
NHK放送文化研究所が16日に発表した「2025年国民生活時間調査」で、平日に15分以上リアルタイムでテレビを視聴した人の割合が、16~19歳で27%、20代で33%にとどまることが判明した。高齢層では依然としてテレビの存在感は大きく、70歳以上では92%が視聴しているが、前回調査と比べると50代は83%から73%、60代は94%から84%、70歳以上も95%から92%へと低下。長くテレビを支えてきた中高年層にも変化が広がっている。
ただし、テレビ視聴時間そのものは全体で増加しており、70歳以上の視聴時間増加が寄与している。調査結果は、テレビが国民共通のメディアから、世代によって接触の濃淡が大きく分かれるメディアへと変化していることを示した。
サッカーW杯高視聴率、地上波の同時性を証明
一方、6月のテレビ界で大きな存在感を放ったのが、『FIFAワールドカップ2026』北中米大会の中継だ。日本代表戦は早朝・深夜や昼の時間帯にもかかわらず高視聴率を記録。15日早朝の「日本×オランダ」はNHK総合で世帯27.1%・個人14.8%、21日昼の「日本×チュニジア」は日本テレビで世帯30.2%・個人20.4%、26日朝の「日本×スウェーデン」はNHK総合で世帯35.0%・個人19.8%、29日深夜の「日本×ブラジル」はフジテレビで世帯15.9%・個人8.4%(ビデオリサーチ調べ・関東地区)。この4試合の全国視聴人数は6849.3万人と推計されている。
配信サービスの存在感が増し、スポーツ放映権のあり方も議論される中で、国民的スポーツイベントが地上波で放送されると、大規模な同時視聴を生む力があることが改めて示された。
バラエティで愛されたスターの訃報相次ぐ
6月は、テレビのバラエティでも親しまれたスターたちの訃報が相次いだ。元プロボクサーでタレントのガッツ石松さんは2日、肺炎のため死去。俳優の中村玉緒さんは9日、肺炎のため亡くなった。歌手・俳優の美輪明宏さんは20日、老衰のため死去した。
ガッツさんはボクシング世界王者としての実績に加え、「OK牧場」に象徴される明るいキャラクターでバラエティ番組でも強烈な存在感を発揮。中村さんは映画・ドラマでのキャリアに加え、明石家さんまらとの掛け合いでお茶の間に愛された。美輪さんは歌、舞台、映画、ナレーションに加え、『国分太一・美輪明宏・江原啓之のオーラの泉』(テレビ朝日)というトーク番組にも進出し、独自の言葉と美意識でテレビに深い印象を残した。
フジ・メディア・HDとSBI、“感情経済圏”構築へ協議開始
フジテレビ親会社のフジ・メディア・ホールディングス(FMH)は26日、SBIホールディングス、SBIネオメディアホールディングスとメディア・コンテンツ領域における戦略的資本業務提携に向けた協議・検討の開始を発表。SBIグループの「ネオメディア戦略」とFMHの経営ビジョン「好きでつながる明日をともに」を掛け合わせ、コンテンツへの共感・信頼・熱狂を起点にした“感情経済圏”の共同構築を目指すと説明している。
検討領域には、コンテンツ・IP関連の投資や事業開発、リアルイベント、地域活性化、デジタルサービス、広告・マーケティング、コンテンツIPの新たな流通形態などが並ぶ。同日、取材に応じたFMHの清水賢治社長は、FMH側のメリットについて「コンテンツを作るには、より大きな資金が必要になってくる」とし、SBIグループの金融・デジタル技術との連携に期待を示した。
『テレ東音楽祭』、他局名作ドラマメドレーで話題
28日に放送されたテレビ東京系音楽特番『テレ東音楽祭2026夏』が、6月最終週の週末の話題をさらった。2014年の放送開始から16回目となる今回は、番組史上初めて日曜に枠を移し、約4時間半の生放送で展開。深澤辰哉(Snow Man)と松本若菜がMCを務めた。
特にSNSで盛り上がったのが、日本テレビ、TBS、フジテレビという他局の名作ドラマの借り物映像を流しながら、懐かしの主題歌を当時のキャストも参加して歌唱するというメドレー企画。大型音楽特番は各局がこぞって編成しているが、『テレ東音楽祭』は“予算規模”ではなく“企画の角度”で勝負する強さを見せた。



