芥川賞作家の松永K三蔵さん(46)が兵庫県伊丹市を舞台に書き下ろした小説「カモG」の完成披露発表会が8日、伊丹市立図書館「ことば 蔵(ぐら)」で開かれた。松永さんは200人以上の参加者に第1話の冊子を手渡し、9日から同館で無料配布を開始する。
図書館の活字離れ対策として作家と連携
同館は利用者減少に悩み、本に触れるきっかけを作ろうと作家と連携したユニークな試みを企画。「地元ネタなら読みたくなるはず」と、西宮市在住の松永さんに執筆を依頼した。小説のタイトルは「カモG」。松永さんは「面白いものになった」と自信を見せる。
物語のあらすじと配布計画
「カモG」は、伊丹市危機管理室に異動になった職員が、市内の昆陽(こや)池に浮かぶ日本列島の形をした「野鳥の島」に13日間野営せよとの謎の業務命令を受けるところから始まる。全5話構成で、毎月1話ずつ冊子化。1、3、5話は図書館、2、4話は市内の書店9店舗で無料配布する。
発表会で講演した松永さんは、「伊丹市の中心に実際に無人島があるなんて面白すぎませんか。最初は原稿用紙80枚ぐらいと考えていたが、話が進んで180枚になった」と明かし、「物語には『島はなぜ日本列島の形なのか』など幾つかの謎が出てくるので、謎を追いかけてほしい。ゆっくり本を開く、いい読書の時間を知ってもらえれば」と呼びかけた。
各話1000部用意、好評なら増刷も
各話1000部を用意し、好評なら増刷する予定。第1話を手にした宝塚市民(86)は「伊丹で長く暮らしていたので、伊丹のことを書いていると聞き楽しみにしていた。早速読みたい」と話していた。



