芸能事務所アミューズの第48期定時株主総会が6月21日、東京都墨田区の両国国技館で開催され、総会後のイベントに同事務所所属の3人組音楽ユニットDiosと、デビュー10周年を迎えた俳優甲斐翔真が出演した。司会は同社所属のフリーアナウンサー荘口彰久が務め、株主総会でのアーティストパフォーマンスは2023年以来3年ぶりの実施となった。
Dios、3人編成で独自の世界観を披露
最初に登場したのは、2021年に結成された3人組ユニットDios。メンバーは、元ぼくのりりっくのぼうよみとして活動してきたたなか(ボーカル)、英ギター雑誌『Total Guitar』の読者投票「史上最高のギタリスト100選」で日本人唯一ランクインしたIchika Nito(ギター)、そしてトラックメイカー兼シンガーソングライターのササノマリイ(ピアノ・プロデュース)から成る。これまではサポートメンバーを加えたバンドセットが主流だったが、この日は3人のみでのステージを敢行した。
1曲目は2021年3月リリースの1stシングル「逃避行」。Ichikaのアンニュイなギターに導かれ、「ダークルーム」へとつなげ、独創的な世界観を会場に広げた。たなかは「株主総会の会場でライブをさせていただくことがあるとは、夢にも思っていなかった」と笑い、「アミューズの未来を担っていけるように頑張りますので、応援よろしくお願いいたします!」と意気込みを語った。
ドラマ『財閥復讐〜兄嫁になった元嫁へ〜』(テレビ東京系)のオープニング主題歌「芝居の終焉」では、ビートが会場を揺らし、たなかの力強いボーカルが響いた。「鬼よ」では、ササノによる流れるようなピアノにIchikaのアグレッシブなギターが重なり、3人の結束力を示した。恋愛の駆け引きを歌った「ラブレス」をリズミカルに届けた後、たなかは「ステージの前に行われた株主総会を見学して、あらためてアミューズの規模の大きさを実感した」と述べた。ラストは昨年リリースの3rdアルバム『Seein' Your Ghost』収録のポップロックナンバー「花霞」。たなかの切ないボーカルが、桜や煌びやかな光が舞う映像と融合し、鮮やかなステージを演出した。
パフォーマンス後のトークで、たなかは「楽しかった」と笑顔を見せ、Ichikaも会場の雰囲気が「あたたかい」と語った。ササノは楽しみつつも緊張していたといい、震える手を見せた。結成以来久しぶりという3人編成でのライブを経て、メンバーのみのスタイルでもパフォーマンスを行いたいと感じたという。荘口からアミューズ所属時の心情を問われると、ササノは子どもの頃に親の車で流れていたサザンオールスターズの楽曲をよく聴いていたことを振り返り、「信じられなかった」と感慨深く語った。
甲斐翔真、ミュージカルメドレーで圧巻の歌唱
Diosに続いて登場したのは、2016年に『仮面ライダーエグゼイド』(テレビ朝日系)のパラド/仮面ライダーパラドクス役でテレビドラマ初出演を果たし、現在放送中の連続テレビ小説『風、薫る』(NHK総合)にも出演する俳優甲斐翔真。2020年上演の『デスノート THE MUSICAL』で初舞台にして初主演を務め、その後も『エリザベート』『ムーラン・ルージュ!ザ・ミュージカル』『キンキーブーツ』などで活躍。10月からは『ミス・サイゴン』への出演も控える甲斐は、ミュージカルナンバーを中心にパフォーマンスを展開した。
オーケストラの美しいサウンドに乗せて届けたのは、『October Sky -遠い空の向こうに-』より「星を見上げて」。深みのあるボーカルが夜空に広がるように伸びやかに響いた。歌い終えて自己紹介した甲斐は、普段立つ舞台とは異なる両国国技館という場所に少し緊張した様子。「自分がこうして歌を歌っている姿は想像していなかった」としつつ、「今は胸を張って立っています」とまっすぐ語ると、客席から温かな拍手が送られた。
荘口から連続テレビ小説出演について問われると、甲斐は「ずっと夢だった」と答え、自身の節目の年にその目標が叶ったことを「プレゼントだと思っています」と微笑んだ。続いて、自身が出演してきたミュージカル作品からメドレーを披露。『キンキーブーツ』より「Land of Lola」、『ムーラン・ルージュ!ザ・ミュージカル』より「Shut Up and Dance」、『RENT』より「ONE SONG GLORY」と続き、『next to normal』より「I'm Alive」では客席からのクラップも送られ、パワフルな歌唱で会場を盛り上げた。
荘口が「天井高いから、歌声がどこまでも伸びていく」とコメントすると、甲斐は「楽しんでおります!」と目を輝かせた。原宿・竹下通りでのスカウトから始まった俳優人生。アミューズの社員からもらった名刺を両親に見せたら、福山雅治のファンだった母親がすぐに電話をかけたという所属当時を振り返った。また、2005年から20年間続き、昨年末に一区切りを迎えたアミューズ所属俳優によるユニット“チーム・ハンサム!”の感謝祭『SUPER HANDSOME LIVE』にも出演してきた甲斐。「20年続いた『ハンサムライブ』があったからこそ、僕はミュージカルに立てています」と語った。
続いて、『マタ・ハリ』より「普通の人生」、『デスノート The Musical』より「デスノート」、『ロミオ&ジュリエット』より「僕は怖い」、『ムーラン・ルージュ!ザ・ミュージカル』より「Roxanne」と再びメドレーを届け、甲斐は「日本でミュージカルを社会現象にしたい」と今後の夢を語った。ラストには「自分のなかでもとても大切な曲」と前置きし、『キンキーブーツ』より「Hold Me in Your Heart」を披露。ミュージカル界の次世代として最前線に立つ甲斐は、圧巻の歌唱でステージを締めくくった。
最後に司会の荘口が御礼を述べ、「これまでもアミューズアーティストの活躍に期待してください!」とコメントし、イベントは幕を閉じた。



