hideさんが発案したサーキットイベント『MIX LEMONeD JELLY』(MLJ)が9年ぶりに復活し、9月6日に神奈川・川崎のCLUB CITTA'で開催された。プロデュースを務めたのはロックバンドdefspiralのRYO(Ba)。メイン、サブ、A'TTICの3ステージで、全7時間に及ぶイベントが繰り広げられた。
3ステージで多彩なプログラム
開幕は13時。2FバーエリアのA'TTIC StageではDJ-INAプロデュースによるイベントが先行してスタート。DJプレイやアコースティックライブ、トークイベント、ラジオ公開収録、チャリティーオークションなどが行われた。hideが見出したロックバンドZEPPET STOREの元ドラマーであるDJ-YA/NAがトップバッターを務め、hideの楽曲でもドラムを叩いてきた彼が重厚なオルタナティブな音楽性で空間を彩った。
1FホールのMAIN STAGEは13時35分に開幕。1996年を起点とするhideのドキュメント映像が流れる中、MCのチャンス大城が登場し、自身が中学1年生の時にX(現X JAPAN)に出会ったことやhideの大ファンであることを熱く語った。
出演者たちがhideへの敬意を表現
13時45分、HAKUEI(PENICILLIN/The Brow Beat)とKiyoshi(hide with Spread Beaver/MADBEAVERS/Lucy/freeman)によるユニットmachineが登場。「機械児」を皮切りに、デジタルビートと暗黒美が絡み合うサウンドをフロアに浴びせた。MCではHAKUEIが「13時45分ということで……人生で一番早い時間のライブかもしれません(笑)」と語り、飲酒を勧める場面もあった。
A'TTIC Stageでは、hideの実弟で「HEADWAX ORGANIZATION」代表取締役の松本裕士氏がトークイベントに登壇。9年ぶりのMLJ開催理由について「お客さんに楽しんでもらう場をもう一度作りたいことと、今後も若手を中心に、このイベントを継続していくため」と語った。hideが1997年にイベントを立ち上げた当時のエピソードや、よみうりランドでMLJを行おうと企画していた裏話も明かされた。
「10月から始まるZepp Tourがhide with Spread Beaverの活動としては最後になるかもしれない」という話が飛び出す一方、「でも、hideを中心に据えた企画案はまだまだあるので、楽しいことを続けていくから、これからも楽しみにしていてほしい」と述べてイベントを締めくくった。
チャリティーオークションと多彩なステージ
A'TTIC Stageでは「令和8年熊本地震災害義援金」チャリティーオークションが開催。NEW ERAとのコラボレーションで作られたhideキャップの試作品や、RYOが提供した「いにしえのhideグッズ」、DJ-INAが出品した赤髪のhide人形など貴重なアイテムが並び、売上金はすべて義援金として寄付される。
MAIN STAGEではCuonが「Ghost Dance」から全7曲を披露。「テレビの向こうの憧れの方が始めたイベントのステージに立つことができて、本当にうれしいです」と語り、hideと同じく神奈川出身で「うれしくて両親を呼んじゃいました」と明かす場面もあった。
SUB STAGEでは木村世治がアコースティックギター弾き語りで「FLAME」を披露。hideがこの曲を再構築して「MISERY」が生まれたという逸話を持つ名曲で、「降り注ぐ悲しみすら抱き寄せ」「Life is going on 枯れるまで」という歌詞が響いた。CUTTはマリリン・マンソンやNIRVANA、NINE INCH NAILSなどの楽曲をノンストップで歌い繋いだ。
アンコールで来年・再来年の開催を宣言
MAIN STAGEではXANVALAが「DICE」で幕開け。「hideさんのイベントに初めて参加させてもらって、あったかい人だったんだろうなって思いました」と巽(Vo)が語り、「それを観て育った人を見て、俺たちは育ちました。次は俺たちが受け継ぐ番だなって」と使命感を示した。
ピエール中野は「今日はCLUB CITTA'で爆音でXの曲を掛けます」と宣言し、「WORLD ANTHEM」からX楽曲を繰り出すDJプレイを展開。最後は「X」を選曲し、ステージを動き回りながらXジャンプしてフロアと一体化した。
メリーは「溺愛の水槽」で深く引き込み、「hideさんがつくってくれたヴィジュアル系、僕ら今全力でやってます」と語り、「TELL ME」を披露。Little Lilithはレアなアコースティック・セットで「Hi-Ho」をカバーし、大合唱を巻き起こした。
トリを務めたdefspiralは「VIVA LA VIDA」「BLACK BIRD」と持ち曲を畳み掛け、「DOUBT」のカバーへ。「9年という月日があっという間。このように皆さんと参加できてうれしい。hideさんの代わりにはいつまで経ってもなれませんけど…」とTAKAが語り、「HALO」「流星」で本編を締め括った。
アンコールで再登場すると、RYOは「再開したので、来年、再来年もやります。次の曲をテーマソングにするつもりです」と宣言。メリーの結生、Kiyoshiをギタリストとして呼び込み、3ステージの出演者たちが勢揃いした。TAKAの「来年も再来年もやるらしいよ? 行けるか? 『ROCKET DIVE』! hide〜!」というコールで、全3面のスクリーンに登場したhideと時空を超えてセッションした。
最後に松本裕士氏とRYOが並んであいさつし、松本氏が「RYOちゃん、頑張りました」と労うと、RYOは「皆でつくったイベントでした」と謙虚にコメント。「来年もよろしくね、お疲れ様!」と再会を願って締め括った。イベント中に宣言されたとおり、『MIX LEMONeD JELLY 2026』は単発の再起動ではなく“再開”の起点となる一日となった。次の再会の場は、10月からスタートするhide with Spread BeaverのZepp Tourとなる。



