Dragon Pony、日本デビューで世界へ第一歩「走り続ける」理由を語る
Dragon Pony、日本デビューで世界へ第一歩「走り続ける」理由

韓国では今、空前のバンドブームが起きている。多くのバンドが登場する中、音楽事務所アンテナから2024年9月にデビューした4人組バンドDragon Pony(ドラゴン・ポニー)が、6月にEP『Run to Run』で日本デビューを果たした。シンガー・ソングライターのユ・ヒヨル(TOY)が代表を務めるアンテナ期待の新鋭は、日本でどのような未来を描いているのか。テギュ(Vo)、ソンヒョン(Ba)、セヒョク(Gt)、ガンフン(Dr)の4人に話を聞いた。

「音楽が人生を変えた」4人それぞれの原点と結成秘話

メンバーそれぞれの音楽遍歴について、ソンヒョンは「子どものころからジャンルにとらわれることなく、いろんな音楽を聴いてきました。難しいテーマを扱った音楽よりも、ストレートに訴えかける音楽に影響を受けています」と語る。音楽感を決定づけたきっかけは、好きなアーティストのライブで「その曲にどんな想いが込められているのかを本人の言葉で聞いた」ことだといい、「僕もこういう音楽がやりたい」と思えたという。

ガンフンは「子どものころからロックが好きで、ライブ動画をよく見ていました。見ていると、自分の内側から何かが湧き上がってくるんですよね」と振り返り、その衝動がドラムへ向かわせたと話す。「ドラムは、心の中に積もり積もっているわだかまりみたいなものを吹き飛ばすには、最高の方法です」と語った。

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テギュは「子どものころから人前で愛嬌を見せたり、自分の特技を見せるのが好きだった」といい、音楽を選んだのは「自分自身を表現して生きていきたいと思うようになって、その手段として」だった。影響を受けたアーティストとして、韓国のロックバンドYBのユン・ドヒョンさんを挙げ、「ユン・ドヒョンさんの持っているエネルギーや感情、表現や音楽が好きで、ずっと聴いて育って影響をたくさんもらいました」と話す。

セヒョクは9歳のときにチェロを始めたが、中学生のときにクラスでギターが流行り、「流行を追いかけるという意味でもギターに興味を持ちました」と語る。ソンヒョンは「当時、人気者になるにはギターを弾くのが1番だったんです」と笑う。

結成の経緯について、テギュは「僕たちは、アンテナという事務所に所属して、バンドを組むことになりました。実は、僕を除いた3人は、同じ芸術高校の同級生なんです。でも、それぞれがアンテナのオーディションを受けたことは知らずに、合格して事務所に来てみたらびっくり」と明かす。ソンヒョン、セヒョク、ガンフンは「事務所で会って『あーーーーっ!』ってなった」と当時を振り返った。

「走り続ける」がDragon Ponyらしさ『Run to Run』に込めた青春と情熱

Japan 1st EP『Run to Run』のコンセプトについて、テギュは「タイトルが、すべてです。これまで僕たちはずっと走ってきて、これからも走り続けるという強い意志を込めたアルバム」と説明。「韓国でも自分たちが感じてきたことを音楽を通じて表現してきましたが、それを土台に、新たに悩んだり考えたりしたことを日本に向けて表現しています」と語る。

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リード曲「Run to Win」について、ソンヒョンは「僕たちの一番の情熱的な話、伝えたい熱さが込められている曲。1番聴いてほしい曲です」と話し、「サウンドでいえば、テクノロジーが発達した時代だから、デジタルの機材もたくさんあるじゃないですか。でも、リード曲の『Run to Win』は、野生そのもの。ベーシックなバンドサウンドに忠実に作った、最もロックらしいストレートな曲です」と語る。メッセージ面では「僕たちは生きていく中で、生計のため、あるいは愛する何か、または自分の癒しなど…、何かのために走っていると思うんです。ただ単に勝利するために走っているわけじゃない。どこに向かっているかわからなくても、何かのためにみんな走っているのであれば、『その方向はきっと正しいよ』とエールを送ったり、『僕も走っているから一緒に走ろう』という癒しを届けられていたら嬉しいです」と話した。

「Stand Together」は、テギュによると「一緒に立っている人たちを想像しながら作った曲」で、「歌詞は、逃げないで踏ん張っている状態を表現したかった。1人じゃなくて誰かと一緒に持ちこたえているところを想像しながら聴いてほしい曲です」という。

「One Light, One Time」は、ガンフンが「失いたくない、忘れたくない刹那の瞬間を表現してみたかった曲」と説明。「日本のプロデューサーさんと一緒に制作し、そのデモを韓国に持ち帰って、僕たちがアレンジを加えて仕上げた曲です。初めての日本での活動の曲として、僕たちのカラーが最もよく表現されている曲だと思います」と語った。

「Break the Chain」は、ソンヒョンによると「練習生時代に書いた曲を発展させた曲」で、「テーマとしては、解放。『何かから解き放たれ、自由になろう』という気持ちを表現しています」という。「皆さんの心の中に自分を閉じ込めている何か、息苦しくさせる何かがあれば、この曲を聴いて少しでも楽になってほしい」と話した。

「Look Back」は、セヒョクが「相手の背中を見ながら歌っているような曲。相手が振り向いてくれなくても、愛を返してくれなくても、僕はずっと愛し続けるという誓いを込めた曲です」と紹介した。

ONE OK ROCKへの憧れが導いた夢 TAKAとの出会いと日本で描く未来

日本での活動の意味について、ガンフンは「世界に出ていく大きな第一歩…、かな」と語る。ソンヒョンは「小学生のころにバンドを始めて、そのころONE OK ROCKさんの『完全感覚Dreamer』のライブ映像に衝撃を受けたんです。日本のオーディエンスがONE OK ROCKに夢中になって、熱狂して、歓声を上げている姿が本当にカッコよかったし、衝撃でした。僕も『こういう音楽を作りたい!』とずっと思ってきて、今、その夢に少しずつ近づいているのかな…」と話す。「僕が衝撃を受けた音楽を生み出した国で、Dragon Ponyというバンドで音楽ができることに本当に感謝しています」と語った。

ONE OK ROCKの韓国公演を見に行った際、テギュは「TAKAさんが言った言葉…、世界に向かって伝えたいメッセージ、考えがすごくエモかったし、そんな想いを込めた歌詞がすごく耳に入ってきて、聴きながら泣いちゃったんですよ」と振り返る。実際に会ったTAKAさんについては、「すごく優しい方だったし、思ったより落ち着いた話し方だった」といい、「僕、『TAKAさんを超えるから、待っていてください』と言ったんです。そうしたらTAKAさんは『オッケー』と言って、インスタをフォローしてくださったんです」と明かした。

YouTubeの企画で共演したMrs. GREEN APPLEのギタリスト・若井滉斗さんからは、「『バンド活動のために1番大事なことは何ですか?』と質問したのですが、『仲間たちと一緒に集まることが大事だ』とアドバイスしてくださいました」とテギュが話す。セヒョクは「『ギターカポを使うといいよ』とギタリストとしてのアドバイスをしてくださいました」と語った。

5年後、10年後の展望について、セヒョクは「またオリコンの取材を受けて『デビューのころはこうだったね』という思い出話をしたり、『この前出演した、日本のフェスでこんなことがあって』という話ができたらいいな。僕たち、日本のフェスに出ることが夢なんです」と話す。テギュは「韓国は今、バンドブームなんです。バンドが注目されていて、シーンが熱くなっているのは、嬉しいことですよね」と語り、「先輩たちが道を作ってくださったおかげです。FTISLAND先輩も、CNBLUE先輩も、今は韓国のフェスで夜のメインの時間に出演されるすごいバンドです。日本でも大きな会場でツアーをされていますよね。すごく尊敬しています。僕たちも日本で、『韓国のバンド、いいじゃん!』といわれるようになりたいですし、5年後、10年後には、もっと多くの人たちに僕たちの音楽を伝えられるようになっていたいです」と語った。

ガンフンは「僕は、演奏し続けていたいな。10年経っても変わらずに、僕たちがいいなと思える音を探し求めながら、その音に酔い知れながら、そしてオーディエンスとその気持ちを分かち合いながら生きているんじゃないかと思います。そして、その規模も今より大きくなっているんじゃないかな」と話す。ソンヒョンは「そこまで先のことは分からないというのが正直なところです。この瞬間に愛したり、自分たちの温かさを分かち合ったりすることも大変なことなので、僕は何よりも今日を大切にしています。なので、一日一日を精一杯生きた先に、5年、10年後があると考えています」と語った。

Dragon Pony Japan 1st EP『Run to Run』は、2026年6月10日にリリースされた。初回限定盤(WPCL-13763、5500円税込)と通常盤(WPCL-13762、2500円税込)があり、収録曲は「Run to Win」「Stand Together」「One Light, One Time」「Break the Chain」「Look Back」の全5曲。