困っていると、手のひらサイズのパンダの妖精・おさじが不思議な道具と呪文で助けてくれる――。そんな人気絵本シリーズ『パンダのおさじと ぱんだっこちゃん』の最新作が刊行された。シリーズ累計は40万部を突破し、多くの子どもたちに愛されている。作者の柴田ケイコさんは「ちょっとした気持ちの変化で、出来ないことが出来るようにもなる。楽しい毎日を送るきっかけになればいいな」と語る。
最新作でおばけが怖いコアラを助ける
最新作でおさじが助けるのは、おばけが怖くて眠れないコアラのねむこちゃん。おさじはパンダの人形「ぱんだっこちゃん」を使って、ねむこちゃんを楽しい夢の中へ導く。眠れて元気になったねむこちゃんだが、その後にある出来事が待っている。
キャラクター誕生のきっかけは自身の忙しさ
おさじのキャラクターは、柴田さん自身が忙しさを感じていた時に「励ましてくれる小さな妖精がいたらいいなぁ」と発想したことから生まれた。当時、レストランの話を考えていたため、大さじや小さじから連想して「おさじ」という名前になったという。
おさじのデザインは目が真っ黒なのが特徴だ。柴田さんは「目に光がなくてもパンダはかわいい。余計なものを入れたくなかったんですよね」と笑う。その狙い通り、おさじは笑ったり、困ったりとくるくると表情を変える。
呪文の元ネタは古典落語「死神」
おさじが踊って唱える呪文「アポパイ ポコパイ……」の元ネタは、古典落語の「死神」に出てくる呪文だ。柴田さんは「呪文を唱えることで、楽しい気持ちに切り替えができればいいなと。パピプペポを使って思いついた言葉を書き留めました」と明かす。
また、おさじは毎回約束をするが、その約束を破ってしまうと――。柴田さんは「約束を守らないとどうなるか、ちょっとホラーなところは見せ場かなと。怖さが体験できるのも絵本ならではの楽しみ方」と語る。
『パンどろぼう』も大人気、絵本で大切なこと
柴田さんはイラストレーターとして活動する傍ら、息子のために描いた絵本をきっかけに40代でデビュー。その後、『パンどろぼう』シリーズ(KADOKAWA)も大人気となった。絵本で大切なことについて、「自分の中にあるおかしみ、飛び抜けているぐらい奇想天外なものを、思いっきり出すこと」だと語る。「子供は共感してくれる。ブレーキをかけずに描いていきたい」と意気込みを見せる。
最新作はポプラ社から刊行中で、価格は1540円(税込)。



