注目のK-POPガールズグループHearts2Hearts(ハーツ・トゥー・ハーツ)が8月12日、The 1st Japan Single「ICONIC HEART」で日本デビューを果たした。今年度デビューの女性アーティスト1stシングル最高初週売上を記録した。
SMエンタ30周年で誕生、世界で人気拡大
Hearts2Heartsは、東方神起、SHINeeらが所属するSMエンタテインメントが会社創立30周年を迎えた2025年、aespa以来5年ぶりに送り出したジウ、カルメン、ユハ、ステラ、ジューン、エイナ、イアン、イェオンの8人組ガールズグループ。韓国では2025年にデビューアーティスト最多となる新人賞9冠を達成。デビュー曲「The Chase」をはじめ、「STYLE」、「RUDE!」がSpotify累計再生回数1億回を突破するなど、世界中で高い人気を集めている。
今年2月、みずほPayPayドーム福岡で開催された『SMTOWN LIVE 2025-26 in FUKUOKA』でリーダーのジウが「日本活動も準備しています!」と宣言していたとおり、この夏、日本デビューを核とした本格的な日本活動をスタートさせた。
『Mステ』初出演と『THE FIRST TAKE』で存在感
日本デビュー1ヵ月前の7月10日には、テレビ朝日系『ミュージックステーション』に初出演。韓国2ndミニアルバムのタイトル曲「Lemon Tang」を日本のテレビ番組で初パフォーマンスした。爽やかでグループのキュートな魅力が前面に出る同曲のパフォーマンスは、8人の華やかさや、揃ったダンス、ビジュアルで注目を集め、J-POPファンにも強いインパクトを与えた。「センター」といわれる特定メンバーだけを押し出すのではなく、8人全員が次々と画面の中心に入る人数を生かしたフォーメーションの変化も印象的だった。
さらに日本デビュー直前の8月3日には、一発撮りパフォーマンスで知られるYouTubeチャンネル『THE FIRST TAKE』(第692回)にも初登場。3月18日にリリースされた初の日本語楽曲となる「RUDE!(Japanese Ver.)」を披露した。ステラは「歌詞には『私たちはルールに縛られない』という力強いメッセージが込められている」とコメントし、イアンも「メンバーと本当に楽しみながら歌った」と語っている。
「ICONIC HEART」MVの魔法少女コンセプト
日本デビュー当日の8月12日には、YouTubeで表題曲「ICONIC HEART」ミュージックビデオ(MV)が公開された。学校を舞台に、「魔法部」のメンバーとしてHearts2Heartsが登場。日本のアイドルカルチャーやKAWAII文化を思わせるファンタジックな世界観と、魔法少女アニメを連想させるキュートなスタイリングが反響を呼んでいる。
MVではこれまでの“ハート”や“バタフライ”といったモチーフを踏襲しながら、よりポップで親しみやすい方向へとビジュアルを広げている。日本デビューを機に、韓国で培ってきた独自の世界観を保ちながら、日本のポップカルチャーにも自然に寄り添う。その絶妙なバランスが「ICONIC HEART」のMVを通して伝わってきた。公開からわずか1日半で200万再生(8月13日正午時点)を突破する反響を呼んでいる。
リリースイベントでファンクラブ開設と有明アリーナ公演を発表
日本デビュー当日の夕方には、ダイバーシティ東京・フェスティバル広場で「ICONIC HEART」リリースイベントを開催。この場所は、昨年12月15日に日本では初となるリリースイベントを開催し、およそ5000人の観客を集めた日本活動の“原点”とも言える場所だ。
イベントでは「RUDE!(Japanese Ver.)」のパフォーマンスでオーディエンスを惹きつけると、イアンが「日本でのデビューを長い間、期待していて待っていたのですが、このように私たちの素敵なパフォーマンスを皆さんにお見せすることができて、とても光栄で幸せです」と日本デビューの喜びを語った。表題曲「ICONIC HEART」についてイェオンは、「Hearts2Heartsならではのかわいい魅力がたっぷり詰まった曲です。弾むようなサウンド、愛らしいダンスが詰まった曲ですので、S2U(ハチュ/Hearts2Heartsファンの呼称)の皆さんの心をつかむ曲になると思います」と自信を見せた。ジューンが両手でハートを作って人差し指を立てる振付のポイントとなるポーズをファンに伝授し、カルメンはMVの世界観について「魔法少女というコンセプトにチャレンジしたのですが、不思議な感じがしました。また、思ったより私たちにぴったりマッチしていたので、とても気に入っています」と語った。
そして、日本デビュー曲「ICONIC HEART」を世界初パフォーマンス。さまざまなハートポーズが盛り込まれた振付で会場を大いに沸かせた。イベント中には、ジウが「今日は私たちから皆さんに大切なお知らせがあります!」と切り出し、日本でのオフィシャルファンクラブのオープンを発表。さらに、エイナが「11月22日、23日に有明アリーナでファンイベントを開催することが決定しました!」とサプライズで発表した。ジウは「ステージとはまた違った私たちの魅力をお見せできるイベントになっています。S2Uの皆さんともっと近くで楽しめる企画も用意しているので、ぜひ遊びに来てください」と呼びかけた。
Z-alpha世代に訴求する“推せる”構造
10代のメンバーが多いグループだけに、ファン層はZ世代よりもさらに若い「α(アルファ)世代」(2010年〜2024年頃に誕生した世代)が多いのも特徴だ。パフォーマンス力を重視しながらも、個性が際立つビジュアルやショート動画で映えるポイントダンスを取り入れるなど、SNSとの親和性にも抜かりがない。『Mステ』出演時にイアンが「(「Lemon Tang」の)サビにはレモンを絞るような可愛いポイントダンスがある」と紹介したように、楽曲ごとに切り取りやすい“推しダンス”が用意されている。
日本デビュー曲「ICONIC HEART」のMVで打ち出されたKAWAII文化を思わせる世界観も、こうした層の琴線に触れやすい要素だ。幼い頃からKAWAII文化やアニメ的な世界観に親しんできた世代にとって、そうしたビジュアル言語は説明を要さずダイレクトに刺さるものであり、SNS上での二次的な拡散にもつながりやすい。加えて、8人という規模はそれだけ“推せるポイント”が多いということでもあり、ダンス・ボーカル・ビジュアルそれぞれで“自分の推し”を見つけやすい構造になっている。
『Mステ』『THE FIRST TAKE』という性格の異なる2つの舞台での成功体験を土台に、いよいよ迎えた日本デビュー。少女時代をはじめとする歴代SMエンターテインメントのガールズグループの系譜を受け継ぐ実力派グループとして、そして新しい世代のリスナーの入口として、Hearts2Heartsがこの先どのような存在感を放っていくのかに注目したい。



