県庁の正規職員を退職、ご当地アイドルへの道 金澤舞香さんの決断
県庁の正規職員を退職、ご当地アイドルへの道 金澤舞香さんの決断

山陰地方を拠点に活動するご当地アイドルグループ「甘酸っぱいリズム」(甘リズ)のデビュー1周年記念ライブが5月末、松江市内のライブハウスで行われた。観客は声をそろえて声援を送り、色とりどりのペンライトを揺らした。甘リズは4人の女性で構成され、その一人が島根県の会計年度任用職員でもある金澤舞香さんだ。

父の言葉が背中を押す

出雲市出身の金澤さんは幼い頃から歌うことが大好きで、高校時代はAKB48に憧れ、悩んだ時に楽曲を繰り返し聞いては勇気をもらっていた。金沢大に進学後、県庁に行政職で入庁。仕事は充実していたが、「いつかアイドルになりたい」という思いも捨てきれずにいた。

背中を押してくれたのは、膵臓がんと闘う父の言葉だった。困った時にいつも手をさしのべてくれる「頼れる存在」だった父に「アイドルになりたい」と打ち明けると、父は「生きて見たかった」と答えた。父は程なくして亡くなった。

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正規職員から会計年度任用職員へ

父はこの世にいなくても、その言葉はいつも胸に残っていた。甘リズのメンバー募集の告知をSNSで知り、迷わずに応募し、メンバーに選ばれた。昨年3月に正規職員を退職し、4月から県の会計年度任用職員として採用された。「県職員としての仕事もアイドルになる夢も、どちらもあきらめたくなかった」と振り返る。

デビュー1周年、初の県外ツアーも成功

デビューから1年がたつが、ボイストレーニングなど努力を惜しまない。週末には県内外のライブハウスに立ち、安定した歌唱力を披露している。7月中旬には、甘リズ初の県外ワンマンライブツアー「甘酸っぱい夏の初挑戦」も成功させた。

「どうして正規職員の退職という大きな決断ができたのか」と尋ねると、「やりたいことをしないと、人生もったいないから」とほほえむ。母もライブ会場に駆けつけるなど応援してくれているといい、「父も天国から見守ってくれているはず」と話す。

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