Z世代マーケティング支援企業の株式会社AMFは29日、全国の女子中学生・女子高校生1000人を対象にしたアンケートを基に『JC・JK流行語大賞2026上半期』を発表した。調査は株式会社Skyfallと連携し、定量・定性両面からトレンドを可視化。代表取締役の椎木里佳氏は「2026年上半期、JC・JKのトレンドで強く感じたのは『時間軸が溶けている』こと」と語る。
リバイバル消費が象徴する2026年上半期
椎木氏は「過去のコンテンツがSNSで新しい文脈と出会い、今最もホットなトレンドとして再生していく現象が2026年上半期を象徴する」と説明。JC・JKにとって平成や2010年代初頭は「知らない時代」であり、そのカルチャーが新鮮でエモいものに映るという。「リアルタイムで体験した世代とは異なる角度で過去を発見していく姿は非常に面白い」とコメントした。
ヒト部門:モナキが首位、リバイバルでSEIKINもランクイン
ヒト部門1位は、純烈のリーダー・酒井一圭がプロデュースする4人組グループ「モナキ」。楽曲「ほんまやで☆なんでやねん☆しらんけど」がTikTok中心にSNS総再生数9億回を突破し、2026年4月にメジャーデビュー。関西弁のリズミカルなフレーズと表情豊かなダンスが特徴で、JC・JKの間で「モナキダンス」が日常風景となっている。2位はABEMAの恋愛リアリティ番組『今日、好きになりました。卒業編2026』でカップル成立した今井暖大と時田音々の「はるねね」。3位にはYouTuberのSEIKINがランクイン。約11年前の動画での発言「ワホー」がTikTokで再発掘され、リバイバル消費の象徴的存在となった。4位はTikTokやYouTubeで活動する「都」、5位は復縁カップルインフルエンサーの「つーさんとゆっぴ」。
モノ部門:Mellojoyスクイーズが最大のトレンド
モノ部門1位は高品質シリコン素材の「Mellojoy」スクイーズ。超低反発の触り心地が「もちもち・ぷにぷに」とSNSで話題に。TikTokでは開封動画やASMR動画が拡散され、ブラインドボックス形式の販売がコレクション欲を刺激し、入荷即完売が続出している。2位は「ドバイチョコもち」で、求肥のもちもち感、カダイフのザクザク感、チョコレートのとろっと感の三重食感が支持された。3位は韓国発AIチャットアプリ「zeta」で、2026年4月に日本国内エンタメカテゴリでアプリ総使用時間1位を獲得。4位はHIKAKINプロデュースの麦茶「ONICHA」、5位は焼き菓子のような温かみのある「クッキーメイク」。
コンテンツ部門:setlogが1位、トモダチコレクションも復活
コンテンツ部門1位は、日常を記録するVlog作成アプリ「setlog」。1時間ごとに約2秒の動画を撮影し、アプリが自動でVlogを生成。ノーメイクや部屋着など飾らない姿を最大12人の親しい友人だけに共有でき、SEVENTEENやaespaのカリナなどK-POPアイドルの活用も認知拡大に貢献。日本のApp Store無料ランキングで1位を獲得した。2位は約13年ぶりの完全新作『トモダチコレクション わくわく生活』(2026年4月発売、初週56万本超)。3位は外見至上主義を風刺する「ルッキズム風刺画」、4位はサカナクションの楽曲「夜の踊り子」が14年ぶりにTikTokでリバイバルヒット(オリコンストリーミングランキング1位)。5位は映画『爆弾』のキャラクター「スズキタゴサク」の話し方を模した「タゴサク構文」。
コトバ部門:「ワホー」が1位、リバイバル消費の典型例
コトバ部門1位は「ワホー」。2014年にSEIKINがYouTube動画で発したアドリブ「北極グマでて来そうもうワホーつって」が元ネタで、TikTokで再発掘され爆発的に拡散。意味不明さそのものが楽しまれ、教室やSNSで「とりあえず言っておく」掛け声として定着した。2位は「フレネミー」(FriendとEnemyの造語)、3位は「冷笑系」、4位はM!LKの楽曲「爆裂愛してる」のサビフレーズ「ば・く・れ・つ」、5位はモナキの楽曲タイトル「ほんまやでなんでやねん知らんけど」。
部門横断のクロスオーバーが目立つ上半期
椎木氏の指摘通り、過去コンテンツのリバイバルが複数部門で確認された。SEIKINはヒト部門3位とコトバ部門1位、モナキはヒト部門1位とコトバ部門5位にランクイン。また、M!LKは「ば・く・れ・つ」「好きすぎて滅!」など複数のトレンドワードを生み出し、2026年上半期の「流行語製造機」となった。JC・JKの間では、SNSでのつながりの深さが複雑な人間関係を可視化し、「フレネミー」や「冷笑系」といった言葉でそのモヤモヤを言語化する傾向も顕著だった。



