ひなたフェス2026、宮崎で9月5、6日開催へ 官民挙げて歓迎ムード
ひなたフェス2026、宮崎で9月5、6日開催へ 官民挙げ歓迎

9月5、6日に宮崎市で開かれる人気アイドルグループ「日向坂46」の音楽イベント「ひなたフェス2026」を前に、県内では歓迎ムードが高まっている。2年前に続く今回の開催では、多くの「おひさま」(ファンの愛称)の来場が見込まれており、前回以上の盛り上がりを目指して官民が準備を進めている。

前回は5万6000人が来場、経済波及効果も

日向坂46は「欅坂46」(現・櫻坂46)の姉妹グループ「けやき坂46」として2016年に活動を開始し、19年に現在の名称となった。現在は26人のメンバーで活動している。

日照時間が長く「日本のひなた」とも呼ばれる宮崎県と、名前が共通する日向坂46との縁は深く、メンバーが県内各地でテレビ番組のロケを行ったり、紹介映像の撮影が行われたりしてきた。2024年に初開催された「ひなたフェス2024」には、2日間で全国から計約5万6000人の「おひさま」が来場。九州経済調査協会の推計では、県内で32億7000万円、九州全体では43億3000万円の経済波及効果があった。今回も同規模になることが予想されており、地域振興につなげようと様々な取り組みが行われている。

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聖地・日向市では風鈴回廊や坂道リニューアル

8月22日、日向市の観光名所「願いが叶うクルスの海展望台」に続く坂道のリニューアルを記念したイベントが開催された。坂の名称は「日向坂」で、前回のフェス開催時に命名され、フェス終了後もファンが多く訪れる「聖地」となっている。

イベントは、市民有志で作る「日向おひさま迎え隊(仮)」と同市が企画。事前募集で集まった市内外の「おひさま」ら約20人が参加し、坂周辺の清掃活動のほか、2か所のカーブミラーをグループのイメージカラーである空色に塗装。展望台に続く遊歩道には、空色の風鈴約200個をつり下げた「風鈴回廊」を設置した。

同隊には、全国から日向市を訪れる「おひさま」を歓迎するため、事業者や市民有志約40人が参加。勉強会の開催や市内の飲食店とのコラボメニューの開発などに取り組んでいる。代表の新本拓郎さん(35)は、市職員として前回のひなたフェスに携わる中で「おひさま」になったといい、「『おひさま』の皆さんにフェスの前に宮崎をまず楽しんでいただくことが私たちのモチベーション。歓迎ムードを作っていきたい」と意気込む。

また、美郷町では町職員と町内の有志が企画し、「とあるおひさま役場職員」名でX(旧ツイッター)アカウントを開設。「町長おひさま化計画」と題した投稿で、同町の長尾拓町長に日向坂46について講義をする様子などを紹介しており、メンバーの名前を覚えようと奮闘する長尾町長を紹介した投稿は大きな反響を呼んだ。アカウントを運営する同町商工政策課の外山結衣主事は「想像以上の反響に驚いている。投稿をきっかけに美郷町を知ってもらい、足を運んでほしい」と語る。

宿泊不足対策の民泊実証実験も

前回のフェスは大きな経済波及効果を生む一方、県内外から多くの人が一度に集まるため、宿泊施設不足が課題と指摘された。その経験と反省を生かした新たな取り組みも始まっている。宮崎市は、フェス開催期間前後に限った宿泊施設不足対策として、自宅の空き部屋などを旅行者に有料で提供できる民泊の実証実験「イベントホームステイ」を実施。同市木花・青島地区で、ひなたフェス開催期間を含む9月4~7日までの最長3泊4日、一般家庭4軒が提供される。

市観光戦略課によると、前回のフェス開催時、市内の宿泊施設の稼働率は8~9割に上り、県外に宿泊する参加者もいたという。同課は「『イベントホームステイ』の需要を調査し、地域との交流機会の創出にもつなげたい」とする。

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前回のフェスで、来場者の宿泊状況や消費行動、訪問市町村数を分析した宮崎大地域資源創成学部の土屋有准教授は「開催地の宮崎市だけでなく、県全域に影響を及ぼしたのが前回の特徴。今回は行政や企業、住民など歓迎の動きが幅広くなっており、さらに期待できる」と語る。今回は経済波及効果と、フェスによって県民の宮崎県への愛着がどのように変化したかなどについて調査する予定だといい、「地域住民がアーティストとファンの方々を歓迎することで、地域を愛してもらえることにつながることを体感する機会になってほしい」と話している。