早瀬憩、家族の難役に挑む「私はあなたを知らない、」28日公開
早瀬憩、家族の難役に挑む「私はあなたを知らない、」公開

映画「私はあなたを知らない、」が28日に公開される。家族を描き続けてきた中野量太監督(53)の最新作で、罪と赦しを織り込みながら「家族とは何か」を深く問い直す力作だ。

孤独な青年が出会った「家族」のぬくもり

主人公は天涯孤独の青年、西山夕平(坂口健太郎)。職場で出会ったシングルマザーの東浜紗月(堀田真由)とその娘・朝子と暮らすうちに、初めて家族の温かさを知る。しかし13年後、母に続いて祖母(原田美枝子)を亡くし独りになった朝子に突きつけられたのは、自分を娘のように愛してくれた夕平こそが母を殺したとして服役中だという事実だった。

朝子を演じた早瀬憩の葛藤

朝子を演じたのは早瀬憩(19)。12歳で芸能界に入り、映画「この夏の星を見る」やドラマ「サバ缶、宇宙へ行く」などの話題作に出演してきた気鋭だ。弁護士・町村善一(滝藤賢一)を訪ね、朝子は夕平との面会を決意する。

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早瀬は「台本を読んだときからずっと悩みました」と振り返る。なぜ母の命を奪った相手に会いに行くのか、朝子の心情をつかみきれなかったという。「夕平に会ったら朝子はどう思うんだろう? 私が想像できることには限界があった。現場でお芝居をして、見て、感じて、それで得たもののほうが役作りには大きかった」と語る。

演じるうちに朝子と一心同体で生きる感覚を得て腑に落ちた。愛に飢えたまま独りになった朝子は、自分を愛してくれた夕平の存在に「小さな希望を見いだしてしまったんだと思います」と話す。

「家族とは何か」という問い

劇中で夕平が町村弁護士に「家族ってなんなんですかね? 血ですか? 一緒にいた時間ですか?」と投げかける問いは、中野監督が観客に向ける問いでもある。早瀬自身も考えさせられたという。「登場人物それぞれ、愛の形が違う。みんな深い愛を持っていて、それがこじれてしまう。大切な人を思い直すきっかけの映画になれば」と語る。

早瀬は大好きな欅坂46(現櫻坂46)のライブに胸を打たれ、「私もこんなふうに希望を与えられる存在になりたい」と俳優の道へ進んだ。「私は運がいいだけ」と謙遜するが、一つの作品ごとに「これが最後になっても悔いがないように」と全身全霊で取り組んでいる。

「お芝居が大好きだから、長く続けて、息の長い俳優になりたい。そして、この役は早瀬憩にしかできないよねといってもらえる、唯一無二の俳優になりたい」と目標を語った。

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