11歳の画家が描く100号の大作、SNSで話題に
「私はこの絵に恋をしました」――そんな言葉を贈られたのは、11歳の少年画家・中西翔哉さん。彼が描くカラフルな親子馬の100号作品(約160cm×130cm、畳1畳分)の制作風景がSNSで拡散され、多くの人を魅了している。中西さんは5歳で絵を描き始め、9歳でプロデビュー。自閉スペクトラム症(ASD)の特性を持ちながら、自由で迷いのない筆遣いで知られる。
SNSのコメントには「この子には世界がどう見えているんだろう」「才能を伸ばす環境もすごい」といった驚きの声が相次いだ。オリコンニュースは中西さんとその家族にインタビューを行い、その才能と支えの背景に迫った。
5歳からのめり込み、12時間ぶっ通しで描くことも
中西さんが絵を描き始めたのは5歳の頃。当時は虫や恐竜を好んで描いていたという。絵を描く際の集中力は驚異的で、12時間近く描き続けることもあり、親が止めようとすると泣いてパニックになることもあった。父親は「この子にとって絵を描くことは、ただの遊びではなく特別なことなんだと気づかされました」と振り返る。
現在も、アトリエにこもって一人で描く時間が増えているという。描く前には頭の中に「こういう絵にする」というイメージがあるが、手を動かすうちに最初のイメージから変わっていくことが多いと語る。
「世界一の画家になる」という夢
中西さんは「絶対に世界一の画家になります」と力強く宣言する。お気に入りの作品は『目覚めの予感』という眠る猫の絵。世界的なアーティストから直接「素晴らしい絵だ」と評価された大切な作品だ。絵を見る人には「なぜこのタイトルなのか」など、背景やストーリーを想像してほしいと話す。
プロデビュー後も「絵を描くのが楽しい気持ちはずっと変わらない」と言いながらも、「もっと大きな世界で、もっとたくさんの人に僕の絵を見てもらいたい」と強く思うようになったという。将来は世界中の美術館で個展を開き、メガギャラリーの作家になるのが夢だ。
家族の支え:「普通の枠に押し込めない」
中西さんの才能を支えるのは、両親の「裏方」に徹する姿勢だ。父親は「子育てで大切にしているのは、彼を“普通”という枠に無理やり押し込めないことです。本人が思い描くスケール感を大人の都合で小さくしてしまわないよう、周りと違うことを個性として受け止め、のびのびと挑戦し続けられる環境づくりを全力でサポートしていきたい」と語る。
自閉スペクトラム症の特性については、言葉でうまく伝えられず苦労することもあるが、絵を描く上ではポジティブに働いている部分が大きいと感じている。空間把握や一つのことに深くのめり込む力は彼の大切な個性であり、絵は社会とつながるためのコミュニケーションツールになっているという。
現在、両親は作品の配送や打ち合わせ、SNSの更新などの裏方業務を担当し、個展などの企画は信頼する画廊に任せている。中西さんは2025年8月に大丸心斎橋本店で個展を開催し、2026年4月には京都大丸での展示を予定している。



