「田園の快楽」を求めて歩んできたエッセイストの玉村豊男氏は、長野県東御市でワイナリーを営み、年間2万本のワインを生産している。平成15年に自宅前にワイナリーを建てて醸造を始め、翌年には畑の野菜を使った料理を提供するカフェをオープンした。
洞爺湖サミットで提供、評価高まる
ワインは平成20年に開かれた北海道・洞爺湖サミットで提供されるワインに選ばれ、その後も国産ワインコンクールで受賞するなど評価を上げている。現在はブドウ畑が6ヘクタールに広がり、カフェには年間約4万人近くの客が訪れる。
10周年で新事業、醸造施設を整備
ワイナリーは昨年で10周年を迎えた。10年が経ち新しいことを始めたいと考え、もう1軒ワイナリーを造り、栽培や醸造を勉強したい人に役立ててもらう事業を開始した。ワイナリーの数はまだ少ないが、参入希望者は多いという。起業支援や情報発信の拠点として、アカデミー機能を備えた醸造施設が必要だと考えた。
相談に来る人たちは、例外なく周囲に猛反対されて自信を失っているという。似たような仲間に会えば励みにもなると語る。ブドウはいったん根付けば何十年も実を結び、高品質のワインを造るシステムを構築すれば、決して悪い商売ではないと強調する。
信州ワインで農業強化、TPPも怖くない
信州でワイナリーの数を増やしてブランド化し、付加価値のある日本ワインで農業を強くしたいと述べる。環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)も怖くないとし、農地所有者がブドウ畑に土地を貸すメリットを見いだし、投資家がワイン造りに資金を出す、魅力ある仕組み作りが必要だとしている。



