今年で創業100周年を迎えた秋田県鹿角市花輪の老舗菓子店「豊太樓(とよたろう)」が、昭和の夏冷菓「アイス万頭(まんじゅう)」を復活させ、評判を呼んでいる。
なめらかなミルクアイスの中に自家製こしあんを包み込んだ逸品で、昨夏は約2000本を完売。今年は量産できる製造器を導入する。
5代目が帰郷し復刻
復活させたのは、5代目となる小田嶋洋輔さん(26)。昨年4月、節目の年に向けて帰郷し、昭和の元号とともに製造を終えて幻となっていた冷菓に着目。「懐かしい」「昔と変わらない味」と好評で、今年は8月10日頃から1時間100~200本を作る製造器を取り入れる。
尾去沢鉱山の街・鹿角は昭和期、豊富な電力で冷凍庫があり、父親で4代目社長の直司さん(67)は「戦前から昭和30年代には農作業の合間に食べられて1日150本は売れた」という人気商品だった。
マーケティング専攻の若き後継者
洋輔さんは弘前大でマーケティングを専攻。先代が受け継いできた歴史と伝統を絶やすわけにはいかないという使命感を持つ。猛暑続きの昨今、「人々の記憶にアイス万頭は溶けずに残されている」と復刻を決意。残っていた製造レシピで昔の味を再現し、パッケージは自筆で書いた。
お盆や花輪ばやしの需要期を控え、直司さんも「昔食べた方々が子や孫に買わせているのでは」と期待する。1本350円(税込み)。店頭や道の駅かづのなどで販売している。



