現在放送中のTBS系ドラマ「VIVANT」第2シーズンで、松江市など島根県東部がロケ地となり、県は観光誘客につなげようと、ロケ地マップの刷新やスタンプラリー、ドラマと公式コラボした土産物の開発など様々な取り組みを進めている。
ロケ地マップを刷新、反響で追加印刷
前作は2023年7~9月に放送され、堺雅人さん演じる主人公・乃木憂助が、表向きは冴えない商社マン、裏の顔は自衛隊の非公認部隊「別班」の諜報員という設定で話題を集めた。
ロケ地選定には県観光連盟が協力し、県庁や松江市立本庄小学校、櫻井家住宅(奥出雲町)などで撮影が行われた。放送中、同連盟の職員がドラマを見返してロケ地が登場する場面を確認し、ロケ地7か所を地図付きで紹介するマップを計7万部無償配布した。
第2シーズン放送前の26年春にはマップを刷新し、出雲大社(出雲市)や峡谷「鬼の舌震」(奥出雲町)のワンシーンなど未掲載だった写真をTBSから提供を受けて掲載。当初10万部を印刷し、県内の道の駅や観光協会、県外の島根事務所などに配布したが、反響が大きく追加で8万部を用意した。県の公式インスタグラムでもロケ地を紹介している。
「別班 島根県支部」設置、スタンプラリー開始
25年度には、県や松江、出雲、安来、雲南、奥出雲の5市町、島根フィルムコミッションネットワーク会議でつくる「VIVANT」制作支援実行委員会(事務局・県観光連盟)が発足。実行委は7月に「別班 島根県支部」を設置し、構成自治体の職員ら約140人と県観光キャラクター「しまねっこ」が「日曜劇場 VIVANT×SHIMANE」と書かれたオリジナル名刺を配ってPRしている。
1日からは「VIVANT×SHIMANE 特別任務スタンプラリー」を開始。参加者は別班県支部の隊員として、5市町の観光案内所などに設けたスタンプスポットを巡り、特別任務指令書(台紙)を受け取って参加する。期間は11月8日まで。
実行委によると、スタンプ数に応じた報酬としてオリジナルのミニトート(先着2000人)やアクリルスタンド(先着1000人)を用意したが、反響が大きく6日までに全てなくなった。現在はスタンプ3個でオリジナルステッカーがもらえる。
前作で主人公の父が勉学に励むシーンに登場した「鬼の舌震」の2023年の入り込み客延べ数は14万6363人で、前年比2割近く増加。県庁にも普段は珍しい観光客が訪れたという。実行委は「多くの人に『島根』を知ってもらえる良い機会。積極的にPRしたい」としている。
コラボまんじゅう、販売目標を1か月で上回る
ブームを追い風に売り上げを伸ばすのが、山陰銘菓「どじょう掬いまんじゅう」だ。ドラマと公式コラボした商品を県内の主な土産品店、駅や空港、道の駅などで販売している。
パッケージのひょっとこの手ぬぐいは、定番の水玉ではなく黒地に「VIVANT」の赤いロゴをあしらい、味は「特製ミルクキャラメル味」の特別仕様。製造・販売を手がける中浦食品(松江市)によると、7月18日の販売開始から売り切れる店が続出し、本社工場の生産体制を強化したが供給が追いつかない状況で、1年間の販売目標数を1か月ほどで上回った。
鷦鷯侑社長は「菓子としての完成度も高い。まんじゅうが山陰両県を知るきっかけになれば」と話している。



