筋肉や血液、皮膚など体のあらゆる組織をつくる材料となるたんぱく質。現代人は炭水化物中心の食生活で不足しがちと言われる一方、サラダチキンや卵、プロテインで意識的に摂取する人も多い。しかし、同じ食品ばかりでは「飽き」や「疲れ」を感じることも少なくない。そこで注目されているのが、ちくわやかまぼこなど魚肉を原料とする「練り物」だ。
練り物がたんぱく質摂取に適する理由
一正蒲鉾が2026年6月に全国の20~60代の男女1102人を対象に行ったアンケート調査によると、「健康や美容などのために意識して食事に取り入れているもの」で「たんぱく質」と答えた人は73.0%で首位だった。また、たんぱく質を意識して摂取している804人に「普段意識して食べているもの」を尋ねると、「大豆製品(豆腐、納豆など)」が72.3%で最も多く、次いで「卵」(68.5%)、「鶏肉(サラダチキンなど)」(58.5%)、「乳製品(チーズ、ヨーグルト)」(53.2%)の順だった。
一方、「たんぱく質を意識した食事を続ける中で『飽き』や『疲れ』を感じることはありますか?」との問いには、「よく感じる」「たまに感じる」を合わせて52.2%が回答。7割以上がたんぱく質を重視しながらも、過半数が摂取に飽きや疲れを感じている実態が浮き彫りになった。
コスパ・タイパに優れ、毎日続けやすい
料理研究家の「ジョーさん。」さんは、プロテインだけに頼らず食事からたんぱく質を取ることの大切さを指摘する。「海外には流動食でたんぱく質が取れる商品もありますが、消化官が弱っていくといった研究結果もあります。消化・吸収を良くするために咀嚼することはとても大事で、毎日の食事の中にたんぱく質を少しずつプラスしていくのがいいと思います」と話す。
その上で注目するのが練り物だ。総務省統計局の「小売物価統計調査」(2026年6月)によると、たんぱく質1キロ当たりの単価は、魚(塩さけ)が約15.4円、豚肉(バラ)が約21.0円なのに対し、カニカマは約11.6円、揚げかまぼこ(さつま揚げ)は12.0円と安価。さらに、そのまま食べられる練り物は下ごしらえや調理が不要で、調理時間や片付け時間を削減できる。
「ジョーさん。」さんは「生肉の場合、火加減を調整したりして食感を変えますが、カニカマは手でさいて食べるだけで、そのまま食べた時と違う食感が味わえます。はんぺんもちぎって使っていますが、包丁が要らないのが楽ですね」と強調する。練り物は和・洋・中華のどんな味付けにもなじむため、スープや炒め物、弁当のおかずにも手軽に取り入れられる。かまぼこやはんぺんはだしが良く出るため汁物に、生ちくわはプリプリした食感がエビチリなどに合うという。赤いカニカマを生春巻きやサラダに加えると見た目が華やぐともアドバイスする。
「ジョーさん。」おすすめの練り物レシピ3選
一正蒲鉾が考案したレシピの中から、「ジョーさん。」さんが特におすすめする三つのレシピを紹介する。
【玉子サラダのはんぺんサンド】は、はんぺんに具材を詰めた朝食にぴったりのメニュー。コンビニの玉子サラダを使えばより簡単に作れ、食物繊維が豊富なブロッコリーを刻んで挟むと栄養バランスも良くなる。仕上げに軽く焼くと香ばしさが加わる。
材料(2人分)は、正方形のはんぺん(厚判)1枚、ゆで卵1~2個、マヨネーズ適量、塩少々、こしょう少々、スライスハム1枚、パセリ(みじん切り)適宜。作り方は、はんぺんを斜め半分に切り内側に切り込みを入れ、スライスハムを半分に切る。ゆで卵をボウルで潰してマヨネーズ、塩、こしょうと和え、はんぺんの切り込みにスライスハムと玉子サラダを詰める。
【さつま揚げ和風ミニピザ】は、ピザが食べたい時にさつま揚げで糖質や脂質、炭水化物を減らせる。「私もピザは大好きですが、生地に小麦粉や塩分が含まれていて顔がむくむことがあるので、さつま揚げならヘルシーでおいしく食べられます」と話す。
材料(6個分)は、さつま揚げ6枚、スライスチーズ2枚、刻みのり適量、かいわれ大根適量。スライスチーズをさつま揚げの大きさに切り、かいわれ大根の根元を落とす。さつま揚げにチーズをのせ刻みのりを散らし、オーブントースター(170~180度)で約5分焼き、チーズが溶けたらかいわれ大根をのせる。
【ちくわと卵のグラタン風】は、ちくわのプリプリ感がマカロニに似ていることを生かした一品。「ちくわには小麦粉が入っていて、プリプリ感もマカロニと似ています。ちくわの塩気と魚のうまみが出るので、エビなどの具材がなくてもおいしく食べられます」と説明する。
材料(2人分)は、ちくわ3本、ゆで卵1個、マヨネーズ大さじ2分の1、ピザ用チーズ10g、パセリ適量、粗びき黒こしょう適宜。ゆで卵をフォークで潰しマヨネーズを混ぜ、ちくわに切り込みを入れる。アルミホイルを敷いた天板にちくわをのせ、卵マヨとチーズをのせてオーブントースター(高温)で3~4分焼く。器に盛りパセリを散らし、お好みで黒こしょうをふる。



