広島県府中市府中町の市地域交流センター南館に5月、府中焼きなどを提供する飲食店「くわだ屋」を開いた。経営するのは、1961年創業の電器店「パナックくわだ」を営む桑田輝さん(39)。異業種への挑戦について「味も雰囲気作りも日々試行錯誤しながら成長中です」と笑う。
教員から電器店経営へ
県立府中高を卒業後、徳島県の大学に進学し小学校教員免許を取得。2009年に地元へ戻り、市立小学校の教員となった。ところが同年秋、電器店を経営する父親が病気で死去。「祖父から続く店を絶やしたくない。自分しかいない」と、母親の反対を押し切り教員を辞めて店を継いだ。
電器店の顧客は個人がほとんど。古参の従業員と一軒一軒訪問し、客に合わせた商品紹介や電気工事などを学んだ。府中商工会議所青年部などに加わり人脈を広げ、リフォーム事業も手がけるようになって経営が安定した。
府中焼きへの挑戦
今年2月、同センターのテナント募集を知り、飲食業経験のある社員がいたことから応募を決断。社員と府中焼き店を巡り、焼き方を見て覚え、調理担当者を2人雇った。味は2種類のだしと魚粉を合わせた生地、地元製麺所の麺にこだわる。接客では元気なあいさつを心がけ、「電器店と同じで大事なのはファンを増やすこと。チャレンジが成功し、街の盛り上がりにつながれば」と語る。



