草間彌生さん死去からゆかりの地に悼む声、都庁の「おもいでピアノ」に行列
草間彌生さん死去、都庁ピアノに追悼の列

世界的な評価を得ていた前衛芸術家で文化勲章受章者の草間彌生(くさまやよい)さんが14日に97歳で死去していたことがわかった。ゆかりの地からはその死を悼む声が相次いでいる。

都庁の「おもいでピアノ」に追悼の花

東京都庁第一本庁舎45階の南展望室には、名誉都民でもある草間さんがデザインを監修したグランドピアノ「おもいでピアノ」がある。都は27日、訃報を受けてピアノに追悼のメッセージと生花を供えた。

黄色の下地に黒の水玉模様が描かれたピアノは都庁の名物として知られ、誰でも自由に演奏できる。27日も演奏待ちの列が途切れず、展望室内にピアノの音色が響いていた。

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訪れた人々の追悼の言葉

40回以上このピアノを弾いてきたという板橋区の男子高校生(17)は「最初は不思議なデザインだと思ったけど、来る度に好きになった。世界に一台しかないこのピアノが好きです」と話す。草間さんのことはこのピアノをきっかけに知ったといい、「美術の授業でも紹介された。亡くなったと聞いてびっくりしました」と話した。

この日初めて訪れた名古屋市の黒田康代さん(50)は「素敵なデザインで、ずっとこのピアノを弾いてみたかった」とお気に入りの曲を演奏。草間さんの死に「寂しいです。草間さんのデザインからは力をもらえる。まだ知らない作品もこれから見ていきたい」と語った。

ゆかりの地からも悼む声

草間さんは長野県松本市出身。草間作品409点を所蔵し常設展示を行う松本市美術館で草間さんを担当してきた学芸員の渋田見彰さん(49)は、6月下旬に草間さんの制作の合間をぬって都内で会ったといい、「生気にあふれた様子で、まだまだこれからたくさん描かれるんだろうなと思っていた。突然の知らせで残念だ」と話した。

2017年に開館した草間さんの作品を展示する「草間彌生美術館」(東京都新宿区)はホームページ上にコメントを掲載。草間さんの生涯について「美術を中心にパフォーマンス、小説、詩など多方面における前衛芸術家としての国際的な活動にすべてを捧げ、亡くなる直前まで絵筆を手放すことなく、愛による世界の救済という信念を貫き通した」と振り返り、「私たちは作家の遺志を受け継ぎ、芸術を通して、世界中の人々に希望と未来への力を届けていきたい」と記した。

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