8月23日、フィギュアスケートの「りくりゅう」ペアが婚約を発表し、氷上のプロポーズ写真が公開された。ネット上では祝福の声が広がる一方で、なぜ「匂わせ」と批判されなかったのか注目が集まっている。
「一般男性」「一般女性」ではない2人の関係性
アイドルの交際相手が「匂わせ」をしていた場合、まずアイドル側の姿勢が問題視される。ファン心理としては交際自体にショックを受けるのに、「隠していたこと」「交際相手に注意できないこと」が重なり、大きなダメージとなる。
続いて疑いの目を向けられるのは相手方だ。「私は、あなたたちが知らない相手の私生活を知っている」「あなたたちはファンとして外から眺めているが、私は内側にいる」という“別格感”が発信の端々ににじみ出るからだ。
その結果、最終的にゴールインしても単なる幸せの報告には受け取られない。ファンによる“答え合わせ”はパズルを解く遊びというより、隠れたメッセージが本当に発せられているのかを確かめる行動なのかもしれない。
競技パートナーとしての切磋琢磨が生んだ納得感
その点、りくりゅうの親密さには“競技パートナー”としての明確な理由があった。2人が同じ目標へ向かい、喜びや悔しさを分かち合う姿は、「カップルとしての幸せアピール」ではなく、「アスリートとしての切磋琢磨」を印象づけた。
当然ながら、すべての男女ペアが恋愛関係にあるわけではない。ただし、客観的に見たときに「そうした関係性に発展してもおかしくない」と感じさせる納得感があることは事実だろう。
対等な関係が祝福ムードを生んだ
もう一つ大きいのは、どちらか一方が相手の名前を借りて自分を特別に見せる“コバンザメ的な関係”ではなかったことだ。三浦さんにも木原さんにも、競技者としての実績がある。
どちらか一方だけが主役となり、相手が「一般男性」「一般女性」として匿名化される発表ではない。競技を通じて築かれた対等な関係が、そのまま婚約発表にも引き継がれたことが、祝福ムードを醸し出したのではないか。
こうした要素が重なった結果、りくりゅうの関係は、優越感を伴う「匂わせ」ではなく、自然な「信頼関係の証し」として受け取られたのではないだろうか。



