歌手で俳優の亀梨和也が19日、東京ガーデンシアターでソロツアー『KAZUYA KAMENASHI LIVE TOUR 2026 -FROM HERE-』を開催した。亀梨のソロコンサートは2017年以来、約9年ぶり。2025年3月の独立後初となる。
全国7都市13公演、約2万1000人を動員
同ツアーは全国7都市、全13公演行われ、ラストを飾る東京公演(2日間、3公演)では約2万1000人を動員。19日の昼公演では、およそ2時間30分にわたり、1stアルバム『WAVE』を中心に、グループ時代のソロ曲を含めた25曲を披露した。
ステージのスクリーンには、海底をイメージさせる映像が投影。波の音が流されており、会場はまるで海の中にいるかのよう。開演時間が迫ると、ファンは「和也コール」とそれに合わせた手拍子で、会場をあたためる。
システムトラブルで約30分遅れ、機転を利かせた対応
しかし、システムトラブルが発生したため約30分遅れでスタート。公演を予定していた時間になると、亀梨はステージに一度登場し、自ら状況を説明。「チケット認証のトラブルにより、お客さんが30名ほどロビーにいらっしゃるということで、待ってあげたいなと思っているので、どうかご理解いただきますと幸いです。あと7~8分かかるということで、本当はかっこよく登場したかったんですけど、爆笑トークからスタートいたしましょう」と冗談を交じえながら、臨機応変に対応した。
亀梨は、朝のサウナを日課としているそうで、この日のサ活でも、キャッシュレス決済でスポーツドリンクを購入しようとするも反応しなかったという“デジタルのトラブル”が重なったことを明かした。
海中世界から始まった本編、過去ソロ曲も披露
幕開けは「POMPEII」。黒いレースの目隠しを付けた妖艶な雰囲気の亀梨が、静寂に包まれる中、スポットライトを浴びながら歌声を響きかせる。また、紗幕にはマグマのような映像が映され、会場を楽曲の世界観に包み込む。2曲目は同アルバム表題曲の「WAVE」。紗幕での演出により、ステージ上は再び海中世界へ。ステージに装飾されていた額縁に乗ってフライングし、エモーショナルに歌唱した。
ヒップホップ調の「ゆらゆら」では、ラグジュアリーな赤いソファに座りながらアンニュイな雰囲気を醸す。その後の小MCコーナーでは、「頭から変則的な形になってしまいましたが、大変長らくお待たせしてしまった皆さんの貴重なお時間をいただいてしまったんですけれど、この後の予定は大丈夫ですか」と、改めて開演時間の遅れを謝り、ファンを気遣った。
そして「ソロとしては、約9年ぶりのライブとなります。僕もすっかり大人っぽくなって。だって前回が31歳。グループ活動させてもらっていたので、充電期間中でもあったので、後にも先にももうないかなと思ったツアーではあったんですけれど。今こうしてまたソロとしての新たなる一歩が始まっていますので、こうしてたくさんの方たちといい時間を過ごせるのは本当に幸せです。また一歩一歩素敵な時間を重ねていけたらいいなと思っています」とソロライブをできることの喜びをかみ締め、「じゃ、またかっこつけます」とニヤリ。再びファンに歌声を届けた。
ファンとの一体感、新たな航海への思い
「Crushing On You」では、楽曲に合わせて色とりどりに光る電飾スタンドを使用。大人っぽいムードが漂う中、亀梨がマイクにキスをすると、会場は黄色い歓声が。歌い終わると同時に、心音が鳴ると、その後「チーン」との音が鳴り、亀梨の額には天冠が付けられており、まるで幽霊のような姿に。「普段呼んでいる呼び名で、愛を、体温をください」とファンに要求すると、再び心音が鳴り始めた。この流れで「36度5分」を披露。真っ赤なライトに照らされながら、キャッチーな楽曲を歌い上げた。
「さよなら代わりに」を歌唱する時は、ステージには白や青、水色のライトが灯され星空の下にいるかのような雰囲気に。まっすぐな亀梨の歌声に、観客は聞き入っていた。
そしてMCコーナーへ。「昨年の4月に個人で歩むことになりまして、これまでの当たり前というカタチは、皆さんに不自由をかけないように、まずはそこをしっかりと。新しいことも大切だけど、まずはそこをきっちりとやっていきたいなというところで、コンサートやアルバム制作を早急に取り掛からせていただきました」と約1年半を振り返った。
同ツアーについて「平日が多くなってしまって、今までは当たり前に祝日や土日にやらせてもらってた環境が当たり前じゃないんですよ。ありがたい環境でお仕事させていただいていました」と前事務所に感謝。平日開催については「皆さんに不自由かけてしまいますけど」としつつも、「たくさんの方たちと一緒にツアーを回ることができて本当に幸せです。ありがとうございます」とファンへの思いを語った。
グッズに関しては、亀梨のもとに「現地で買えなかった」という声が届いているそう。「次回に生かしつつ、ツアーが終わった後にどうにかできるか模索しています。ご希望に添えるように頑張りたいと思います」と呼びかけた。
過去ソロ曲を歌う3rdブロックは、当時を彷彿させる演出や衣装でセルフオマージュ。「1582」は、赤と黒を基調とした和柄の羽織りを着て、和テイストかつ妖艶な世界観を広げる。また、照明で赤く染まる中をフライング。逆さまになる場面もあり、会場の視線を一身に集めた。「LOST MY WAY」では、ドラキュラを彷彿させるような棺桶が映し出され、亀梨は顔の半分を覆うような白の仮面を装着。圧倒的な存在感を放った。
きらびやかな装飾が施されたワインレッドのジャケットに衣装を変え、「CAN'T CRY」でははかなさを滲ませる。「someday for somebody」では、トロッコに乗りファンの目の前へ。歓声を浴びながらエモーショナルな雰囲気に包み込んだ。
4thブロックは、黒いハットを被り、全身ブラック衣装にチェンジ。「Diamond」「'O sole mio」を披露。疾走感のある楽曲をファンと一緒に歌って一体感を生み出し、ラストスパートに向かってギアを上げる。「Passion Overdose」ではスパークラーで、さらに会場の熱を高めた。チェック柄のシャツをラフに着ながら、艶やかな歌声で歌う。そして本編最後は「ここにいなくても」。切なさがあふれる楽曲をしっとりと歌う亀梨の姿に、ファンは聞き入っていた。
アンコールで「絆」を合唱、最終公演へ
アンコールは、「The truth」で登場し、エネルギッシュに歌う。続く「手をのばせ」ではトロッコに乗り、再度ファンのもとへ。ファンはペンライトを大きく振り盛り上がる中、一緒に歌う場面もあり、グルーヴ感を生み出す。「Love it!!」では、ファンとともにキュートな“うさぎポーズ”で踊りながら歌唱。
アンコールラスト曲に入る前に「新たな旅立ちの流れの中で、このタイトル『FROM HERE』、今現在であり、ここからという。そして、ファンの皆さんの新たな名称(ファンネーム「K-SEA」)を継承させていただき。自分の中では、アルバム『WAVE』とともに、これからの旅立ちという3つの軸・テーマに、新たな航海をさせていただきたいという思いで、このような流れを作り上げました」と背景を明かした。
続けて「さまざまな環境や状況のなかで付いてきてくださる皆さんの思いを、しっかりと大切に育んでいきたいと思いますし、この関係をこれからも守っていきたいと思います。濁りのないエンターテイメントを受け取ってもらえるようにこれからも活動していきたいと思いますので、素敵な関係をこれからも一緒に作り上げていきましょう」と呼びかけた。
そしてラストは大切に歌い繋いできた「絆」。サビになるとファンと合唱し、会場はエモーショナルな雰囲気に包まれた。「改めまして、本当にありがとうございました」と感謝。「僕自身、これまで歩んできた大切なもの、自分の中で大切な部分、変わらないもの、そしてこれから新たな旅立ちの中で作り上げていくもの。どちらも大切にこれからも歩んでいきたいと思います。そして大阪から始まったこのツアー。1公演1公演、大切な思いを、新しい宝物を詰めてこの時間を迎えております。今日いただいたこの思いを、しっかりと最終公演につなげていきたいと思います」と力を込めた。
亀梨のお願いで、灯ったペンライトの青の光に包まれた空間に、投げキスで余韻を残しながらもステージを後にした。



