「花笠音頭」を歌い継ぎ、「ミスター花笠」として親しまれた民謡歌手の大塚文雄(おおつか・ふみお)さんが6月30日、敗血症のため東京都内の病院で死去した。85歳だった。訃報は7月8日、遺族の意向により公表された。
「大塚節」と呼ばれた澄み切った高音
大塚さんは、旧三泉村(現山形県河北町)出身。高校卒業後に上京し、当時、民謡の第一人者だった初代鈴木正夫氏に師事。1966年にデビューを果たした。澄み切った高音は「大塚節」とも呼ばれ、全国で活躍した。
代表曲の一つ「正調花笠音頭」は、山形県を代表する夏の祭り「山形花笠まつり」のパレード曲に採用された。大塚さん自身も毎年のようにまつりに参加し、山車に乗って沿道に手を振るなど、祭りを盛り上げた。
長年の功績で名誉町民に
遺族によると、大塚さんは1年半前から神経の病気を患い、6月中旬から都内の病院に入院。同30日に敗血症のため亡くなったという。葬儀は7月8日、近親者のみで執り行われた。
大塚さんは長年の功績が認められ、2010年に河北町名誉町民に選ばれ、2022年には山形県特別功労賞が授与された。
花笠音頭の継承と地域貢献
大塚さんの活動は、単なる歌の披露にとどまらず、地域文化の継承と発展に大きく貢献した。山形花笠まつりは毎年8月に開催され、多くの観光客が訪れる。大塚さんの「正調花笠音頭」は、まつりの象徴的な存在となっている。



