創部5年で世界大会進出、LEGO部が快挙 武蔵野大学中高のチームが32位
創部5年で世界大会進出、LEGO部が快挙 武蔵野大学中高

武蔵野大学中学校・高等学校(東京都西東京市)のLEGO部が、4月29日から5月2日までアメリカ・テキサス州ヒューストンで開催された世界最大規模のロボット競技会「FIRST LEGO League(FLL)」世界大会に出場し、160チーム中32位の好成績を収めた。

チーム「MUL-TROVE」の挑戦

同校から出場したのは、中1生3人、中2生3人、中3生1人、高1生2人の計9人でつくるチーム「MUL-TROVE(ムルトローブ)」。2月15日の全国大会で優勝し、出場権を獲得した。

FLLは9~16歳の青少年を対象としたSTEM教育とロボット競技会を兼ね備えた学習プログラムで、「ロボットゲーム」「プレゼンテーション」「コアバリュー」の3分野で競う。

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好発進もトラブルで32位

チームは初日に最終調整を済ませ、2日目の練習ラウンドで160チーム中7位と好発進した。しかし、3日目の本番ラウンドでは湿度の低さでタイヤが空回りするトラブルがあり、得点は545点満点中515点にとどまり、総合32位となった。

LEGO部は2019年度に同好会として発足し、21年度に部へ昇格。創部からの日の浅さを考慮すれば、世界大会進出は快挙と言える。顧問の児嶋誠教諭は「生徒たちは毎年、自身の限界を超えながら結果を更新し続けています。また、来年に向けての課題を自分たちで見つけている点も素晴らしいです」と語った。

1年間の研究と実践

LEGO部には現在42人が在籍し、FLL参加グループと文化祭や部内コンテスト用作品を作るグループに分かれて活動する。活動日は月・木・土曜日の放課後で、FLLグループは日曜日も活動する。

FLLのシーズンは4月に「イノベーションプロジェクト」のテーマ発表から始まる。2025/26年のテーマは「unearched(考古学)」だった。チームは明治大学文学部史学科の教授に話を聞き、約20か所の博物館や遺跡を訪問。草木染めと編み物の文化が衰退していることを問題ととらえ、伝統を広める活動に取り組んだ。

注目したのは、国内自給率100パーセントの新素材「ライメックス」だった。チームはこれを草木染めし、伝統の編み方でカゴを作れるキットを2000個作成した。メンバーの國領楓乃さん(中3)は「編み方を全く知らない人に、分かりやすく伝えるのが大変でした」と振り返り、図解入りの説明書と動画を作成した。

キットは浅草駅前で訪日観光客に配布。國領さんは「外国人の方に『帰りの飛行機で作ってみるね』と喜んでもらえた時はうれしかったです」と話す。博物館などへの設置も試み、最終的に西東京市を始め10の自治体から協力を得た。全国大会や世界大会でも配布し、キットには感想を送るQRコードが付いている。

ロボット製作と交流

8月にはロボットゲームのフィールド仕様とミッションが公開され、チームは武蔵野大学工学部数理工学科の教授ら専門家に取材。チームリーダーの畠壮希君(高2)は「オムニホイールというタイヤの採用が大きなポイントでした」と説明し、左右移動を可能にしてミッション成功率を向上させた。他校との交流会も行い、海外チームともオンラインで交流した。

児嶋教諭はレゴの教育効果について「部にはさまざまな個性を持った生徒が在籍していますが、レゴを介して自分を表現することで周りとつながれています」と語る。タコがたこ焼きを持っている作品や電車の写真を精密に再現する作品などに触れ、生徒の個性に驚かされることも多いという。「大会に出なくてもレゴに取り組む中で集中力や想像力が養われているなと実感します」

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入試広報部部長の小幡武憲教諭は「部活動は興味関心を伸ばすきっかけです。もともと女子校ということもあり、箏曲や茶道、華道といった部も盛んです。中高6年という縦のつながりの中で思う存分に人間力を磨いてほしい」と語った。