東京・上野動物園で7月、東京都主催の婚活イベント「上野動物園de縁結び ハシビロコウが繫ぐ素敵な出会い」が開催され、18歳以上の男女約200人が参加した。今年1月にジャイアントパンダが姿を消してから約半年。同園の新たなシンボルとなったハシビロコウが見守る中、パートナーを求める人たちが交流を深めた。
「揺らがぬ愛」がテーマ、年齢層は30代が最多
イベントは午前と午後に分けて行われ、午前は30歳以上、午後は18~39歳が対象。関係者によると、参加者の年齢層は30代が最も多く、倍率は約2倍という。参加費は男女ともに1000円。都内に在住しているか、在勤・在学していることが条件だ。
ジャイアントパンダの中国返還後、上野動物園はハシビロコウをパンダに代わる新たなシンボルと位置付け、アニメ作品をユーチューブや公式X(旧ツイッター)で公開するなどして魅力を発信している。じっとしていることが多く「動かない鳥」として知られていることから、婚活イベントでは「揺らがない愛」の意味にもなぞらえたという。現在、上野動物園には4羽のハシビロコウがいるという。
スマホ片手に自己紹介、動物鑑賞で交流
イベント当日は園内の散策に先立ち、参加者が自己紹介し合う機会が設けられた。スマートフォンを片手に、スクリーンに映し出されたトークテーマに沿って会話を楽しむ参加者たち。スマホの画面には、話し相手のプロフィルが表示されていた。あらかじめ自身のプロフィルを写真付きで登録しており、交流時にお互いのプロフィルを確認し合うことで、スムーズに会話を弾ませていた。
参加者はその後、グループに分かれて園内を散策。ハシビロコウやレッサーパンダなど、さまざまな動物を鑑賞しながら親交を深めた。愛らしい動物たちの姿に「かわいい」「こっち見て」などと歓声が上がる場面もあった。イベント終了後、参加者は希望の相手に自身の連絡先を送信する。
「安心して婚活できる環境を」都のキャンペーン一環
世田谷区から参加した男性(38)は「行政が主催するイベントなので安心できる。動物園というユニークな環境の中で婚活するのは初めてなので新鮮だった」と笑顔を見せた。
「上野動物園de縁結び」は、独身者の結婚を後押しする都のキャンペーン「TOKYO八結び」の一環。「8」を横にすると無限や永遠を意味する「∞(インフィニティ)」になることや、漢数字の「八」が末広がりで縁起が良いことから、令和8年を「結婚のきっかけにしたい特別な1年」と位置付けた1年限定のプロジェクトだ。都生活文化局の大森有一都民活躍支援担当課長は「利用者の方々に安心して婚活できる環境を提供していければ」と話している。



