旧日本海軍の戦闘機「紫電改」の実機を国内で唯一展示する「紫電改展示館」(愛媛県愛南町)が、老朽化に伴う隣接地への建て替えのため8月末で閉館する。閉館を前に「紫電改」を題材にした作品がある漫画家らによる惜別イベントが開かれ、多くの来館者でにぎわっている。
漫画家が企画した惜別イベント
イベントの発起人で戦記漫画『紫電改343』の作者、須本壮一さん(62)は「紫電改のおかげで多くの人とつながれたことに感謝し、最後に恩返しをしたかった」と話す。
須本さんが昨年、同館で原画展を開いた際、イラストコンテストの応募用紙の欄外に多くの人が同館などへの思いを記しているのを見て「閉館の節目にメッセージを寄せてもらいたい」と今回のイベントを企画した。
紫電改展示館の歴史と来館者数
紫電改展示館は愛南町の久良湾から昭和54年に引き揚げられた機体を展示するため翌年開館し、令和7年度末までに約185万人が来館した。
須本さんは2年に紫電改などに搭乗した当時の海軍のエリートパイロット部隊「第三四三海軍航空隊」(剣部隊)がテーマの『紫電改343』の連載を開始したが、3年後に掲載誌が休刊に。クラウドファンディングで資金を集め、同人誌として完結した。「完結できたのは紫電改の力で人とつなげてくれたから」との思いを抱いている。



