佐世保市で音楽工房を開く榊隆さん(77)が、佐世保にまつわる歌の掘り起こしと収集に取り組んでいる。集めた歌は、この夏に1700曲に到達。いずれ本にまとめて図書館に置いてもらい、未来の子どもたちに歌を通じて佐世保の心を伝えたいという。
元海自音楽隊員が収集開始
島原市出身の榊さんは、1966年のザ・ビートルズ日本武道館公演で前座を務めたジャッキー吉川とブルー・コメッツの演奏を聴いたことを機に、高校の吹奏楽部でサックスを始めた。卒業後は海上自衛隊佐世保音楽隊に21年間所属し、サックスの演奏と楽譜の仕入れや保管の係を担った。88年の東京ドームのオープニングイベントでは世界の軍楽隊の一員に選ばれ、演奏した。
定年退官後、2018年に音楽工房を設立。「佐世保の歌に歴史あり」をテーマに、佐世保にまつわる歌の楽譜と歌詞、音源の収集に乗り出した。
歌謡曲から校歌・社歌まで幅広く
「ブルー・ライト・ヨコハマ」で知られるいしだあゆみさん、前川清さん、平浩二さんら佐世保ゆかりの歌手の曲から、佐世保を題材にした歌謡曲や小中高校の校歌、音頭、企業の社歌まで幅広く調査。郷土誌を読み込んだり、音楽仲間から情報を得たりして丹念に追い、整理していく。
リストの中で最古の歌は、江戸時代の1865年(慶応元年)に作られたという民謡。佐世保市に本社がある通販大手「ジャパネットたかた」のテーマソングや、軍歌「同期の桜」、佐世保署が監修した特殊詐欺防止ソングも加えた。
展示やラジオ出演も
昨年3月に市内で初めて展示し、成果を紹介した。この春まで4年間、FMで音楽番組に出演したほか、バンドでリコーダーを吹き、高齢者施設などでボランティア演奏を続けている。
21日時点で1706曲。榊さんは「ライフワークとして、ゴールを決めずに調べていきたい」とし、「歌詞と楽譜を残しておけば、未来の子どもたちが歌い、聴くことができる。私が大好きな佐世保を愛してもらうきっかけになればうれしい」と話す。



