榊原CEOが明かすシェイドゥラエフvsマッキー実現の舞台裏 朝倉未来と平本蓮の再戦可能性にも言及
榊原CEOが語るシェイドゥラエフvsマッキー実現の舞台裏と再戦の可能性

9月10日に京セラドームで開催される『超RIZIN.5 浪速の超復活祭り』の対戦カード発表会見が20日に行われ、朝倉未来vs.青木真也、カルシャガ・ダウトベックvs.平本蓮、そしてフェザー級王者ラジャブアリ・シェイドゥラエフvs.元ベラトール王者AJ・マッキー戦など7試合が発表された。会見後、榊原信行CEOがメディアの囲み取材に応じ、各カードの実現に至る舞台裏や今後の展望を語った。

シェイドゥラエフvsマッキー、PFLとのダブルタイトル戦実現の経緯

榊原CEOは、AJ・マッキーが前回PFLで勝利した後、シェイドゥラエフの名前を挙げて「戦ってもいい」と話があったと明かす。PFLとは新体制になってからコミュニケーションが格段に改善され、トップ選手の交換について協議を進めていたという。マッキーが中央アジアの無敗選手に強烈なパウンドで勝利した姿を見て、彼の強さを再認識したタイミングでもあった。

正式なオファーは7月に入ってから。シェイドゥラエフの相手は複数案あり、ライト級王者グスタボとの試合も検討されていた。しかし、朝倉未来をメイン、平本蓮をセミに据えるだけでは、RIZINが伝えたい世界観が十分に届かず、平日のドーム開催で観客を集めるのは容易ではないと判断したという。

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交渉は独立記念日に始動、七夕にマッキーから快諾

交渉は7月4日の独立記念日のタイミングでPFLにオファーし、七夕ごろにAJ・マッキー本人から快諾を得た。シェイドゥラエフとPFLの今後の契約調整など課題は多かったが、マッチメイク担当のチャーリーが連日朝方までルール調整などに尽力したと榊原CEOは感謝を述べた。

「試合をやるのは簡単だが、シェイドゥラエフが勝てばPFLが彼を必要とする場面も出てくる。RIZINとの契約延長を含めて納得してもらうための調整はたくさんあった」と榊原CEO。その上で、「ナンバー2以下がジタバタしなければUFCの牙城は崩せない。アメリカに取り込まれるのは本当に嫌だ。RIZINには違う個性があり、RIZINのベルトを巻きたい外国人ファイターも多い。PFLはワールドワイドにリリースする。RIZINのプレゼンスを北米中心に高めるチャンスだ」と語った。

シェイドゥラエフの契約と今後の展望

シェイドゥラエフには新たに北米の大手マネジメント会社が加わり、三者で協議を進めている。もし彼がPFL王者となり無敗を維持すれば、UFCに挑戦するチャンスも高まる可能性がある。今後の契約については、RIZINとの継続契約を含めPFLとも調整中で、本人も納得しているという。

AJ・マッキーのファイトマネーについて榊原CEOは「高い。円安の状況で海外トップアスリートを呼ぶのは大変だが、多くのファンが来場してくれると信じて払えると思う」と述べた。タイトルベルトは統合されず、RIZINとPFLそれぞれのタイトルとして存在。今回はフェザー級だが、成功すればバンタム級など他階級でも同様の道が開けると期待する。ルールはRIZINルールで行われる。

朝倉未来vs青木真也、ギリギリの調整で実現

朝倉未来の相手が青木真也に決まった経緯について、榊原CEOは「ギリギリの調整だった」と明かす。青木のONEとの契約満了を待って正式にオファー。未来には当初ヴガール・ケラモフも想定してスタンバイさせていたが、「RIZINが決めた相手なら誰でもやる」と待ってくれていた。最終的に17日ごろに青木から返事があり、発表にこぎつけた。ケラモフには「未来がダメなら高木凌」とスタンバイを依頼。平本の相手ダウトベックも18日の広島大会の結果を待っていたため、最終的に全てが決まった。

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試合は71kg契約。榊原CEOは「未来からすると、少し青木に寄ったルールでやらないと、という感じで『自分は合わせます』と。テーマはRIZIN旗揚げ時の桜庭和志vs.青木真也の逆バージョンではないが、戦う世界の哀愁漂う試合になるかもしれない。世代闘争を含め、いろんなものが集約された試合になる。往年のファンには青木をきっかけに再びRIZINを見る機会に、最近のファンには日本の格闘技の歴史を知る機会になれば」と期待を語った。

青木真也へのリスペクトと未来への評価

青木との交渉はスムーズだったとし、「彼も日本で最後に試合をやりたかったと思う。だって、死にに死にきれてないじゃないですか。ONEの悪口ではないが、時代を作った人へのリスペクトが足りない。句読点を作ってあげないと。青木が暗黒時代に一人で世界と向き合ったことにリスペクトを示さないと。それがなければ朝倉兄弟も生まれず、RIZINのムーブメントもなかった。2015年の桜庭vs.青木があったからこそ。もう一度RIZINの歴史をひも解く機会になれば」と語った。

未来のグラップリングについては「毎回ビッグマウスだからわからない。そんな簡単じゃないと思うし、青木はギリギリトップコンテンダーだと思う。コナー・マクレガーとは違う」とコメント。会見でのファンの反応については「青木への声援はすごかった。ドンマイ川端も人気があった。『ふざけてんのか』と言われるかと思ったが、YouTuberとして認知されているようだ。出てくるには理由がある選手」と述べた。

朝倉未来vs平本蓮の再戦可能性

平本蓮と未来の再戦が大みそかに実現する可能性について、榊原CEOは「ないこともないが、まず未来と平本が9月10日にどんな作品を見せるのか。我々は本当に旬なものを旬なタイミングでマッチアップしていくので大変だが、9月の結果を見て大みそかは誰で勝負するか。シェイドゥラエフとAJの試合にもよるし、クレベルvs.秋元強真の結果にもよる。いずれにしても『大みそかにこれが見たい』というものをきちんとマッチアップできる準備を整えたい。未来vs.平本の可能性は十分にある」と語った。

ダウトベックとの平本戦の交渉については、ダウトベックが萩原戦前から「勝ったら平本と」と言っていたにもかかわらず、試合後のインタビューで「聞いてない」と言ったエピソードを紹介。平本は「謎外国人でお茶を濁すのはファンは認めてくれない。みんなが納得する選手とやらせてほしい」と希望していた。結果的に萩原に勝ち11連勝中のダウトベックが相手となり、平本の意向に沿ったマッチアップが実現した。

北米市場への戦略と今後のカード追加

北米市場への攻勢について榊原CEOは「UFCの視界に入るためには北米での売り上げを確保しなければ勝ち目はない。RIZIN単体で乗り込むのではなく、『軒先を借りて母屋を取る』戦略で、PFLのチャンネルなどを活用して北米にRIZINの映像を浸透させたい」と述べた。

今回発表されたのは全8試合。追加カードの有無については「まとめて発表すると2カ月近くあってみんな忘れてしまう。追加のボディブローになるようなカードを発表したり、今出ている8つのカードをしっかりブラッシュアップして、それぞれの魅力や見どころを9月10日まで磨き上げたい」と語った。

皇治選手がSNSで「今までで一番ヤバいオファーが来た」と発信したことについては「我々からオファーはしていない。彼は『匂わせ野郎』ですからね。ただ、大阪大会なので熱いカードが並んでいる中で、皇治のカードを入れる必要があるか、それに見合う対戦相手が見つかるかどうか。せっかくの大阪なのでもう少し考えてみたい」と述べた。