大阪・関西万博では、300億円を超える剰余金が残る見込みだ。大屋根リングの一部保存に充てられるほか、「空飛ぶクルマ」に代表される先端技術の実用化や、万博の理念を継ぐ文化・教育活動の支援に活用することが決まっている。
収入は1480億円、最大370億円の黒字見込み
万博の運営費は、入場券の販売やグッズのロイヤルティー(権利使用料)などで賄う計画で、収入の総額は昨年12月時点で1480億円。運営収支は最大370億円の黒字が見込まれ、剰余金は閉幕後に開かれた関連イベントの経費などを差し引いた額となる。2005年の愛知万博(06年6月時点で129億円)を大きく上回る見通しだ。
3テーマに等分、関西では4分野を選定
どう活用するかは政府の成果検証委員会で議論され、今年4月に▽先端技術の実用化などを支援する「つながり」▽万博の理念を継ぐ文化・教育活動といった創造活動▽リングの保存を含む「場の記憶」の継承――の三つのテーマに等分する方針が決まった。三つに整理したとはいえ、それぞれのテーマが対象とする内容は幅広い。政府関係者は「万博には多くの関係者が関わっており、それぞれに花を持たせる必要があった」と明かす。
さらにテーマごとに、それぞれ「全国・海外」と「大阪・関西」に配分することになっている。関西では、自治体や経済界でつくる「未来創造会議」が「つながり」の支援分野について議論しており、6月に〈1〉空飛ぶクルマ〈2〉再生医療〈3〉脱炭素〈4〉新興企業――の四つを選定した。
建設費は2350億円、物価上昇で2度増額
今回の万博では、運営とは別に会場の建設に2350億円が投じられ、国と大阪府・大阪市、経済界が3分の1ずつ負担した。物価上昇の影響もあって、当初の1250億円から2度増額された。