毎年秋に延岡城跡(延岡市)などで開催されている「のべおか天下一薪能(てんがいちたきぎのう)」の運営を担ってきたNPO法人が、メンバーの高齢化のため今年10月の公演を最後に、約30年続いた主催から退くことになった。延岡市は「薪能は市民の貴重な財産」として、7月16日に関係団体で構成する「考える会」を設立し、継続に向けた協議を開始した。
NPO法人、高齢化で撤退へ
薪能は1997年に始まり、「NPO法人のべおか天下一市民交流機構」と延岡市、市教育委員会が主催。旧延岡藩主・内藤家が所有していた能面を使用し、特設舞台で片山九郎右衛門さんらによって演じられてきた。同機構によると、約30年の活動でメンバーの多くが70歳代となり、舞台設営などで体力的に限界に達したとして、昨年10月に市に主催を退く意向を伝えた。
同機構の福田政憲副理事長(73)は「新たなやり方を考えてほしい」と話す。2024年と2025年の公演は舞台設営を必要としない屋内開催だったが、同機構として最後となる今年10月10日の公演は、3年ぶりに延岡城跡で開催される。
「考える会」が初会合、継続へ協議
考える会の初会合には文化・観光関係団体や学識経験者ら15人が出席。会長には九州医療科学大学の三宮基裕教授が選出された。市は薪能を市民の貴重な文化財産と位置づけ、新たな運営体制の構築を目指す。今後の協議では、資金調達や運営方法、会場確保などが議題となる見通し。



