国重要文化財の冷泉家住宅(京都市上京区)を舞台にした勧進能が21日、行われた。普段は非公開で、現存する最古の公家屋敷。客を入れて能が演じられるのは、明治以降では初めてだという。
約800年続く「和歌の家」で上演
冷泉家は京都御所の北に位置し、約800年続く「和歌の家」。歌人の藤原俊成、定家親子の流れをくむ。
貴重な文化財の保存を目的に企画
勧進能は貴重な文化財の住宅を保存し、後世につないでいこうと、観世流の能楽師・味方玄さんらが企画した。冷泉家の遠祖にちなんだ「定家」と「忠度」を上演した。座敷能という形式で、観客と舞台の距離はほとんどなく、集まった人たちも身を乗り出すように舞台にのめり込んでいた。
味方さん「言葉に表せない何かがあった」
味方さんは「令和の時代のこの場所と、演目の時代とを行き来したような気持ち。言葉に表せない何かがあった」と感無量の様子だった。陰影が壁や障子に映り込み、幽玄の世界を醸し出していた。



