東京都中央区は、東京駅直近の八重洲、高級ブランドが集積する銀座など、ハイエンドなイメージが強いエリアだが、実は銭湯と深い歴史的関わりがある。1591年、伊勢与市が現在の東京駅日本橋口付近の『銭瓶橋』で初めて蒸し風呂を創業。日本橋魚河岸を行き交う江戸っ子のために多くの湯屋が立ち並び、「仕事帰りに銭湯」というスタイルは中央区発祥と言われる。現在も銀座に『銀座湯』『金春湯』が健在。今回は、そんな中央区で個性豊かな3つの銭湯を紹介する。
小伝馬町の若手銭湯『十思湯』
小伝馬町は、江戸幕府の施政と縁が深い街。十思公園には東京都指定文化財『石町時の鐘』が現存し、敷地は伝馬町牢屋敷跡地。隣接する複合公共施設『十思スクエア』の2階に銭湯『十思湯』がある。2014年創業で、一般公衆浴場としては都内で最も新しい。浴室はグレーの床とクリーム色の壁がモダンで、富士山の浮世絵が壁を彩る。男湯にはドライサウナと水風呂、女湯にはスチームサウナ。湯船は中温(41~42℃)と高温(44℃前後)の2つ。サウナは温度設定が高く、水風呂はチラー不使用で夏はぬるめ。入浴料550円、サウナ込1050円(タオル付)。
八丁堀のデザイナーズ銭湯『湊湯』
八丁堀駅周辺はビジネス街だが、2022年に『中央区立京橋図書館(本の森ちゅうおう)』が誕生。そこから徒歩数分の『湊湯』は、戦前創業で1983年に現建物へ移転、2010年に大幅リニューアル。入口は高級料亭を思わせるリッチでモダンな雰囲気。浴室は男女週替りで、一方はシルク風呂とロッキーサウナ、もう一方は円型ジャグジーとコンフォートサウナ。温度設定は絶妙。サウナ利用は90分制限。入浴料550円、サウナ込1050円(バスタオルレンタル付)。
日本橋浜町の新湯処『HAMANOYUえど遊』
日本橋浜町は隅田川に面し、穏やかな雰囲気。2025年4月オープンのスーパー銭湯。2階男性浴室は手前と奥の2室に分かれ、手前には40℃前後の中温浴槽とオートロウリュ付きフィンランド式サウナ、奥には人工温泉浴槽と水風呂、セルフロウリュ式サウナ。水風呂は16~17℃。客層は若年層中心。1階にカフェ併設。入浴料1500円、タオルレンタル200円。
中央区の銭湯を割引で利用する方法
中央区内には計7件の銭湯が営業。在住・在勤者は毎月第2・第4水曜日、200円で入浴できる「コミュニティふれあい銭湯」制度がある(サウナ休止)。



