中之条町歴史と民俗の博物館「ミュゼ」で、日本刀の原型とされる「蕨手刀」が展示されている。大宮巌鼓神社(東吾妻町原町)に伝わるこの蕨手刀は、「祓いの刃」と称され、一度も土中に入らなかった「伝世品」で、全国で2例のみという貴重な文化財だ。
蕨手刀とは
蕨手刀は、柄頭が丸い形状で、早春の早蕨に似ていることから名付けられた。平安時代以前に鍛錬されたとされ、日本刀の原型にあたる。古墳などの副葬品として出土する例がほとんどだが、多くの出土品はサビや腐食のため原形をとどめていない。
伝世品の蕨手刀は全国で2例のみで、ほかには奈良の正倉院の一口しかない。
神社に伝わる由来
地元に残された古記録によれば、大宮巌鼓神社は日本武尊と上妻姫の間に生まれた巌鼓尊をまつった神社だが、なぜここに伝世品が存在しているのかは定かでない。
展示期間
蕨手刀は「ミュゼ」の企画展で今月23日まで公開されている。館長/学芸員の山口通喜氏は「解説を読みながら、古代の吾妻郡にタイムスリップして謎解きに浸るのも面白い」と話している。



